今回は、あつみゆりかさんの著の『1冊まるごと「完コピ」読書術』を紹介していきます。
皆さんには、今の自分を変えるために本を買ったけど、読まずに積読になってしまっている、一応読みはしているが成長できている気がしないといった悩みはないでしょうか?
本書は、そういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である、あつみさんは、2万5000人以上のビジネスパーソンに学びを提供する会社を経営されています。
そんな著者ですが、結婚出産をして、3年間の専業主婦を経て、復職した時には、ビジネスパーソン劣等生だったそうです。
しかし、1冊だけを完全にコピーするまでやり抜く読書を実践することで、人生を大きく変えることができました。
本書では、その読書術について、余すことなく解説されています。
この記事では、その本書の中から、師匠本を1冊見つけよう、師匠本の探し方、完コピ読書中のやり方の3つについて紹介していきます!
1冊まるごと「完コピ」読書術の要約
師匠本を1冊見つけよう
これまで本を買っても積読になってしまった、似たような本ばかり買って、まともに1冊読めていないのに、読書に対して誤解をしてしまっている可能性があります。
中でも、多くの人がしてしまっている誤解が多読がエラいというものです。
よく成功しているビジネスマンは、たくさん本を読んでいるという話を聞くことがあると思います。
そのため、中には本をたくさん読んだ方がいいと考えている人もいると思います。
もちろん、多読をすることで、たくさんの情報を収集できるというメリットがあります。
資料を作ったり、新しい分野について学ぶ時には、多読は役に立ちます。
一方で、マネジメントスキルを身に付けたい、コミュニケーション能力を高めたいなど、なりたい自分が明確になっている場合は、多読よりも、師匠本となる1冊を見つけて、それを完コピする読書術の方が近道なのです。
その理由は、あれこれといろんな本に手を出しても、読みきれなかったり、読んでも、書かれている内容を実践しなければ、いつまでたってもなりたい自分に近づくことができないからです。
また、読書術や勉強について書かれた本の中には、1冊の本の中で、実践するのは2つか3つでいいと書かれていることがあります。
実際に私が読んだ本にも、そういったことが書かれていたことがありましたし、私も全てを覚えるのは無理なんだから、自分がこれだと思ったことを実践すればいいと考えていました。
しかし本書では、多くの人が抱きがちな、大いなる誤解だと書かれています。
皆さんが料理をする時、最初から最後まで、レシピに書かれている手順に沿って、作っていくと思います。
レシピに載っているすべての手順を実践するからこそ、美味しい料理が作れるようになるのです。
途中で自己流にアレンジを加えたり、途中の工程をスキップしてしまうと、たいていは美味しくない料理になってしまいます。
読書も同じように、書かれていることをすべて実践して、完コピするからこそ、真の効果を得ることができるのです。
その1冊に書かれていることの、2つや3つを実践したとしても、劇的な効果を得ることはできません。
そのため、多読が必ずしもエラいわけではなく、むしろ、なりたい自分があるのであれば、師匠本を1冊見つけて、その本だけをやり抜くことが大切なのです。
師匠本の見つけ方
本書では、師匠本の選び方のポイントが様々紹介されていますが、この記事では、私が特に大切だと思ったものを紹介していきます。
それが、3種の神器です。
3種の神器とは、著者のプロフィール、目次、はじめにの3つです。
まず読むべきポイントは、著者のプロフィールです。
著者のプロフィールは、単に著者の情報が書かれているだけでなく、あなたがこの人のことをもっと知ってみたい、この人のようになりたいと思えるかどうか判断するための情報が載っています。
あなたにとって、著者があまり魅力的でなかったり、自分が目指している人物像とは違っていたら、その本は、あなたにとって、師匠本にはならない可能性が高いです。
そのため、まずは著者のプロフィールを読んで、著者がどんな人なのかを知りましょう。
続いて、読むべきポイントが目次です。
目次を読むことの大切さは、読書術について書かれた本の多くで触れられていますが、意外とスキップしてしまう人もいると思います。
しかし、これから長い期間、完コピするほど読み切る本を選ぶのであれば、ちゃんと目次を読んで、あなたが求めている方向性のノウハウが載っているかを確認しましょう。
最後に読むべきポイントは、はじめにです。
はじめには、本の売れ行きを左右する、とても重要な部分であり、本の一番美味しい部分が凝縮されています。
そのため、はじめにを読んで、「これだ!」とビビッときた本は、あなたにとって師匠本になる可能性が、とても高いです。
以上紹介した3種の神器が、師匠本の選び方のポイントです。
これまで、表紙だけをみて本を選んでいたという方は、ぜひ著者のプロフィール、目次、はじめにの3箇所を読んで、あなたにとっても師匠本を選んでみてください!
完コピ読書術のやり方
完コピ読書術は、次の4つのステップで構成されています。
①なるほどリストの作成
②奥義の特定
③滝行の実行
④特訓プログラムの構築と実行
『1冊まるごと「完コピ」読書術』より
本書では、それぞれのステップについて、エクセルを活用した方法が紹介されています。
この記事では、それぞれのステップの概要を紹介していくため、具体的なエクセルの活用法は省いて紹介しますので、エクセルを使った方法を詳しく知りたいという方は、本書を参考にしてみてください。
まずステップ①のなるほどリストの作成では、名前の通り、本を読んで、なるほどと思った部分を、書き出していきます。
よく本を読んで付箋を貼ったり、マーカーを引くという人もいますが、本書ではエクセルに書き出すことをお勧めしています。
その理由は、付箋やマーカーでは、探したい情報をすぐに見つけることができないからです。
一方でエクセルであれば、後で振り返る際に、確認したい情報をすぐに検索することができます。
そして、なるほどを書き出す際には、次の3つのポイントを押さえましょう。
①本で書かれているノウハウ
②ノウハウとは逆を行うデメリット
③似て非なるノウハウ
『1冊まるごと「完コピ」読書術』より
本で書かれているノウハウ以外にも、ノウハウとは逆を行うデメリットを書き出すことで、ノウハウをより深く理解することができます。
例えば、コミュニケーションについて書かれた本に、「まずは相手の話を聞くことが大切」と書かれていた場合、相手の話を聞かない場合のデメリットを書き出していきます。
もし、「相手の話を聞かないことで、相手から信頼されなくなってしまう」と書かれていた場合、相手の話を聞くことは、相手から信頼されるためとつなげることができ、理解を深めることができるのです。
また、相手の話を聞かずに自分の話ばかりしていては、相手は不快感を感じてしまうなど、似て非なるノウハウがあれば、それも書き出していきましょう。
そうすることで、ただ相手の話を聞くという理解から、相手の話を聞くことで、相手が心地良いと感じ、信頼を得ることができると、より正確にノウハウを理解することができるようになります。
なるほどリストのポイントは、まだまだ本書で紹介されていますが、まずは今回紹介した3つのポイントをもとに、書き出していてください!
続いて2つ目のステップである、奥義の特定では、必殺技を繰り出せるようになるための基礎を特定していきます。
例えば、習慣化の本を読んで、習慣化のためには毎日やることが大切と書かれていたとします。
この時に、ただがむしゃらに毎日やろうとしてしまっては、失敗してしまう可能性が高いです。
毎日続けるためには、最初はスモールスタートから始める、すでに習慣化している行動と組み合わせるといった基礎があります。
そういった基礎を実践するからこそ、毎日継続するという必殺技が打てるようになるのです。
続いてステップ③の滝行の実行では、奥義の内容を、自分の状況と照らし合わせていきます。
滝行を実行する際には、なるほどリストの中から、逆を行うデメリットや著者の失敗談、自分が苦手としているものなど、ネガティブなノウハウに注目していきましょう。
例えば、部下との関係構築に悩みを抱えていて、会話術の本を読んでいる場合、「部下と積極的にコミュニケーションをとっているつもりだったが、振り返ってみると、自分が話してばかりだったな。部下から相談を受けても、部下の話を最後まで聞かずに、自分の意見を言ってしまっていたな。自分には部下の話をきちんと聞くことができていなかった」など、書き出したノウハウから、今の自分がどんな状況なのかを考えていきます。
この滝行は、なぜ自分が師匠のようにできていないのかや、なりたい自分になれていない理由を、自分との対話を通じて確認するため、きつい作業になります。
しかし、滝行によって、深く自分との対話をすることによって、なりたい自分になるための突破口を開くことができるのです。
そして最後のステップ④では、特訓プログラムの構築と実行では、読書から実践に移っていきます。
ここでは、繰り返し上手くいくまで、特訓をすることによって、師匠の脳を自分の脳へ移植していきます。
本書では、そのための方法が7つ紹介されていますが、もっとも簡単な方法がそのまんまトレーニング法です。
そのまんまトレーニング法とは、その名の通り、師匠本に書かれていることをその通りに実践していきます。
ご自身の状況によって、少しカスタマイズする必要もあるかもしれませんが、まずはその通りに実践することで、自分の脳に師匠のノウハウを叩き込んでいきましょう。
ここで大切なのは、到達度です。
中には、数回実践したくらいでは完全に身につけられないノウハウもあると思います。
そういったものは、回数や頻度をさらに増やすことで、特訓していきましょう。
そうすることで、徐々になりたい自分に近づくことができるようになります。
以上が、完コピ読書術の概要になります。
本書では、それぞれのステップについて、さらに詳しく解説されておりますので、ぜひ参考にしてみてください!
本書では、この記事では紹介しきれていない、完コピ読書術のポイントが、まだまだ紹介されています。
そのため、本を読んでも今の自分を変えられなかった、本を買うが、いつも中途半端で終わってしまうといった悩みを持っている方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。