今回は、スコット・ギャロウェイ氏著の『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』を紹介していきます!
本書の著者である、スコット・ギャロウェイ氏は、9つの会社を起業し、ニューヨーク大学スターン経営大学院で20年以上教えている人気教授としてご活躍されています。
また世界最高のビジネススクール教授50人に選出されているのです。
本書では、そんな著者によって、経済的自立を手に入れるための、人生戦略やマネー戦略が余すことなく解説されています。
この記事では、その本書の中から、富の方程式とは何か?人格を高めろ、3つのバケツを意識しろの3つについて紹介していきます!
THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式の要約
富の方程式とは?
一時期、FIREという言葉が大流行しました。
FIREについては、良い面、悪い面あると思いますが、ほぼ全員の人が、お金の心配をする必要のない人生を送りたいと考えていると思います。
また、これ以上働かなくても十分に生活ができるほどの資産を持っている状態である、経済的自立を夢見ている人も多くいると思います。
では、経済的自立を達成するためには、どうすればいいのか?
著者は、すでに経済的自立を達成することができていますが、富の方程式を意識していれば、より少ない不安や不確定要素で、経済的自立を達成できていたと本書で書かれています。
その方程式とは、「富=フォーカス+(ストイシズム×時間×分散投資)」です。
まず、フォーカスとは、仕事に集中して収入を高めることです。
経済的自立を達成するためには、資産を手に入れる必要があります。
貯金をするにしても、投資をするにしても、まずはそのもとでとなるお金が必要なのです。
そのため、経済的自立を手に入れるためには、仕事に集中して、収入を高めることが大切です。
続いて、ストイシズムとは、無駄使いをしない節度ある生活を送ることです。
いくら収入が高かったとしても、それを全て使ってしまっては、資産を築くことができません。
億単位のお金を手に入れたスポーツ選手が引退後に破産してしまうというニュースがよく出ていますが、いくら収入が高くても、経済的自立を手に入れられるわけではないのです。
そして、時間とは複利の力を活用した長期的な投資です。
投資について書かれた本の多くに、複利の大切が書かれています。
世界一の投資家と言われている、ウォーレン・バフェット氏は、複利の力を使って、莫大な資産を築いています。
実際に、バフェット氏は10歳の時から投資をし続けていますが、約95%の資産は、65歳以上になってから稼いだものなのです。
もし複利について、あまりよくわかっていないという場合は、私が過去にあげた『サイコロジー・オブ・マネー』の紹介動画で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!
最後に、分散投資とはその名の通り、分散投資でリスクを減らすことです。
よく投資では、卵を一つのカゴに盛るなと言われますが、特定の銘柄や商品だけに投資をしてしまうと、その価値が下落したときに、損失が大きくなってしまいます。
そこで分散投資をすることで、どれか一つの株価が下がったとしても、他の銘柄が上がっていれば、トータルでプラスにすることができます。
そのため、投資で資産を築くためには、分散投資が大切なのです。
以上が、方程式の簡単な説明です。
本書では、方程式のそれぞれの要素について、詳しく解説されています。
複利や分散投資はあらゆるところですでに解説されているので、この記事では、ストイシズムとお金を管理するうえで大切な3つのバケツについてを紹介していきます。
人格を高めろ
本書では、金融リテラシーや自制心よりも、人格が重要であると書かれています。
今、私達の周りには様々な誘惑があります。
お金を持っていたとしても、誘惑に負けてしまっては、資産を築くことができません。
また生きていればいいことだけではなく、悪いことや、挫折、不運なことも起こります。
そういった場面に直面した時に、衝動に負けることなく、意図した行動をとるためには、忍耐力が必要です。
本書では、忍耐力は私たちが人格に根ざした行動をとっている場合のみ実現すると書かれています。
そこで、人格を磨くために役立つのがストイシズムなのです。
ストイシズムは、ギリシャ古代で創始された哲学の一派で、人格を高めることを最高の美徳としています。
そして、ストイシズムには、勇気、知恵、正義、自制の4つの美徳が重んじられています。
まず勇気とは、粘り強さのことです。
続いて知恵は、自分の力の及ばない外的なものと、自分のコントロール下にあり選択できるものに問題を切り分ける能力のことです。
そして正義とは、公共の利益にコミットし、人間はお互いに支え合っているという認識を持つことです。
最後に自制とは、あらゆる消費や不摂生への対処策になるものです。
では、この4つの美徳を実践するためには、どうすればいいのか?
本書では、まずは衝動的に判断を下さずに、一呼吸置くことを意識してみようと書かれています。
私達は、1日の中で何回も重要な決断を下しています。
しかし、私達はその多くの決断を反射的に無意識に行っています。
皆さんも、浪費を控えようとしたのに、ストレスからネットショッピングで買い物をしてしまった、仕事で疲れていて家族にキツい言葉をかけてしまったなど、ほぼ無意識にやってしまったという経験があると思います。
次回、もし衝動的に判断を下してしまいそうになったら、ストイシズムの知恵を思い出しましょう。
ストレスのかかることや、大変な仕事などは、自分でコントロールすることは難しいです。
しかしそれに対する自分の反応は、自分でコントロールすることができます。
そのため、1日の中で何回か訪れる重要な決断の時に、数回でもいいので、自分の価値観や計画を思い出して、自分の反応をコントロールすることができれば、より良い判断を下すことができるようになるのです。
もちろん、時には怒りを感じたり、恐れを感じたりすることもあると思います。
そういった感情を持つことは、決して悪いことではありません。
大切なのは、自分の怒りや恐れ、欲に目を向けて、それらに振り回されないようにすることなのです。
そのためには、4つの美徳を意識することが大切であり、それに沿って行動をすることで、人格を高めることができるのです。
3つのバケツを意識しろ
多くの人の収入は、次の3つのバケツに入れられます。
①消費
②予備費
③投資
一つ目の消費は、食費や家賃など、生きていく上で欠かせないものに加えて、贅沢品など、あらゆるものが含まれています。
特に、収入が低い若い頃は、収入のうち、多くの部分が消費に入ってしまいます。
ここで大切なのは、自分の消費を正当化するために、消費を投資と考えないことです。
例えば、面接のためにいいスーツや革靴を買ったり、健康のためにスポーツジムにいくといったことは、一見新しい仕事につながったり、将来の健康のためといったように、投資として捉えてしまうかもしれません。
しかし、それは投資ではなく、あくまでも消費なのです。
もちろん、消費が全て悪いわけではありません。
ですが、お金を消費のバケツに入れる時は、毎回が選択であり、消費ばかりしていては、お金もちからは遠ざかってしまうのです。
続いて2つ目のバケツである予備費は、生活防衛資金です。
車や家の購入のための頭金、子供の学費、自分の身に何かあった時のための数ヶ月間の生活費などがあたります。
最後に3つ目のバケツが投資です。
投資のバケツは、富を築くためのものであり、長期的に運用する、経済的自立の基礎となる資産です。
富の方程式(富=フォーカス+(ストイシズム×時間×分散投資))でいうところの分散投資にあたります。
若い時は、よほどのことがない限りは、投資のバケツに多くのお金を入れ続けることはできません。
どうしても、消費や予備費が占める割合が多くなってしまいます。
また20代の体が元気な時にしかできないことや、人生の早い段階でいろんな経験を積んでおくことが、後々有利になることもあります。
そのため、貯金や投資だけでなく、自分が将来後悔しない程度に消費のバケツにお金を入れることも大切です。
しかし、いつまでも投資のバケツにお金を入れることができなければ、富を築くことはできません。
30代、40代になって収入が上がったとしても、入ってきた給料を全て消費のバケツに入れる習慣が抜けなければ、投資に回すことができなくなります。
そのため、若い時は少額でもいいので、投資のバケツにお金を入れ続けることが大切です。
私も積み立てNISAを始めた時は、毎月5千円だけを入れていました。
そして、支出が減らせたり、昇進して給料が上がったタイミングで入れるお金を徐々に増やしていっています。
このように少額からでもいいので、投資のバケツにお金を入れ続けておくことで、貯金と投資の筋肉を鍛えることができます。
そうする事で、のちに収入が上がった時に、多くの余剰資金を投資のバケツに入れることができるようになり、経済的自立を手に入れることができるようになるのです。
そのため、これまでお金の使い方をあまり意識してこなかったという方は、ぜひ3つのバケツを意識して、お金を使うようにしてみてください!
この記事では、本書で書かれている経済的自立を手に入れるために大切な知識のうち、一部しか紹介することができていません。
そのため、富の方程式についてもっと深く知りたい、経済的自立を手に入れたいと考えている方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。