今回は、越川慎司さんの著の『世界の一流は「休日」に何をしているのか』を紹介していきます。
皆さんは、休日に休んでも疲れが抜けない、休みの日はいつもだらだらして終わってしまうといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である越川さんは、元マイクロソフトの役員であり、現在はメンバー全員が週休3日のクロスリバーの創業社長としてご活躍されています。
本書では、そんな著者によって、世界の一流が休日に何をしているのか、また仕事で高いパフォーマンスが発揮できる休日の使い方の秘訣について解説されています。
この記事では、その本書の中から日本人は休み方が下手である、土曜と日曜を戦略的に使い分ける、ワーク・ライフ・ハーモニーを目指すの3つについて紹介していきます!
世界の一流は「休日」に何をしているのかの要約
日本人は休み方が下手
日本人は昔から働きすぎている、長時間残業が当たり前だという風潮がありました。
ですが、働き方改革が始まったことにより、以前のような長時間労働をしている人は、あまりいないのではないでしょうか?
実際に、坂本貴志さん著の『ほんとうの日本経済』の中では、2000年から2022年にかけて、日本人の年間の労働時間は200時間も減って、1626時間となっており、欧州先進国に近い水準になっていることが指摘されています。
このように、日本人の労働時間は減っており、今では多くの人がきちんと休日を取ることができているのです。
ですが、中にはきちんと休みを取ることができているはずなのに、疲れが抜けない、平日の仕事に集中できないという人も多くいます。
なぜ、きちんと休みがあるのに、疲れが抜けないのか?
それは、休み方に問題があるからです。
平成26年版厚生労働白書によると、日本人の休日の過ごし方のトップ3は男女ともに次の項目が占めています。
①何となくスマホをみて過ごす
②動画やテレビを観て過ごす
③何もせずゴロ寝で過ごす
『世界の一流は「休日」に何をしているのか』より
このように、日本のビジネスパーソンの多くは、身体と心を休めることに休日を費やしているのです。
一方で、世界の一流はどのように休日を過ごしているのかというと、日本のビジネスパーソンのように、一日スマホをみたり、だらだら過ごすということはしません。
休日を何もしない時間ととらえるのではなく、スポーツや趣味を楽しんだり、友人や家族との時間を楽しむといった傾向があります。
そして、自分で決めた休日の過ごし方を主体的に楽しむことによって、自己効力感を高めているのです。
自己効力感とは、自分ならできるといった、自分の可能性を肯定的に認知できる心理状態です。
この自己効力感が高まることで、平日の仕事の生産性を高めることもできます。
では、世界の一流たちが、休日をどのように具体的に使っているのかについて、この記事の続きで紹介してきます。
土曜と日曜を戦略的に使い分ける
多くの日本人は、土曜と日曜は仕事がない2日間の休みとして、連続した休息のための休暇として扱う傾向があります。
また、休みの日というと、家の中でゆっくり休むイメージがあるかもしれません。
ですが、世界の一流たちは、家の中だけで休日を終えることはありません。
さらに、世界の一流たちは、土曜と日曜を独立した別々の日として捉えて、使い分けているのです。
まず土曜日は、チャレンジデーと位置付けています。
チャレンジデーでは、自分の趣味や家族との時間を楽しむことに加えて、新たな人間関係の構築やセミナーへの参加など、新しいことに積極的に挑戦していきます。
続いて日曜日は、リフレッシュデーとして考えています。
運動や読書、瞑想などを行うことで、心身ともにリフレッシュさせているのです。
例えば、イーロン・マスクの場合は、土曜に自分で飛行機を操縦することを趣味にしており、日曜日には自宅で瞑想や読書をして過ごしているそうです。
このように、インドアとアウトドアをうまく組み合わせることによって、世界の一流は休みの日に、休養と教養を手に入れているのです。
そして、世界の一流は共通して、土曜の使い方が休日の鍵を握っていると考えています。
その理由について、本書では、精神的に余裕が持てることと、肉体的な疲れをあげています。
日曜日の夕方になってしまうと、どうしても次の日の仕事のことが頭に浮かんできてしまい、自分の趣味や家族との時間を楽しむことができなくなってしまいます。
また、日曜日に激しい運動をしてしまうと、翌日まで疲れが残ってしまい、月曜日の仕事に支障が出てしまいます。
だからこそ、世界の一流は土曜の使い方を特に重視しており、自分にとって大事な予定は土曜日に入れるようにしているのです。
それに加えて、休日を充実した時間にするために、世界の一流は金曜日の午後3時ごろから休日の準備を始めています。
具体的には、次の3つのことをしていると本書で書かれています。
①土日の過ごし方を事前に計画する
②金曜の午後に翌週のタスクを整理する
③金曜の夕方に予定を入れる
『世界の一流は「休日」に何をしているのか』より
日本のビジネスパーソンの多くは、金曜日の夕方にそれまでの遅れを取り返そうと、ラストスパートをかける傾向があります。
しかし、その働き方では、心身ともに疲れ果ててしまい、休日はだらだらしてしまうようになってしまいます。
そのため、世界の一流は金曜の夕方に、ジムに行ったり、友人に会うなど、休日の予定を前倒しにしているのです。
そうすることで、無駄な残業を減らし、金曜の夕方に仕事と休日の切り替えスイッチを切り替えることができ、充実した休日を過ごすことができるのです。
ワーク・ライフ・ハーモニーを目指す
よくワーク・ライフ・バランスという言葉を聞くことがあると思います。
ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と生活のバランスをとって、どちらかに傾かないようにする考え方です。
日本では、ワーク・ライフ・バランスの重要性について色々なところで言われており、仕事と生活は切り離して考えられています。
一方で、世界の一流は共通して、両者を切り離して考えるのではなく、両者をうまく統合して調和させる、ワーク・ライフ・ハーモニーの実現を重要視しています。
彼らは、仕事が個人の成長を促し、個人の生活が仕事のパフォーマンス向上に役立つを考えているのです。
そこで、世界の一流の休日の過ごし方には、ワーク・ライフ・ハーモニーを実現するための共通点が2つあると本書で書かれています。
一つ目が、自己再生(本来の自分を取り戻す)を意識することです。
先ほども紹介したように、世界の一流は休日に、休養と教養を手に入れることを目指します。
しっかりと休養と取ることで、自己再生して、次の1週間を成功へと導くための準備をしているのです。
続いて2つ目が、エネルギーをチャージすることです。
スポーツや趣味、家族との時間を楽しむことによって、心と体と脳のリフレッシュをしています。
このように、世界の一流は、休日を単なる休息ではなく、仕事で成果を上げるための原動力として捉えているのです。
そこで本書では、ワーク・ライフ・ハーモニーを実現するために、世界の一流がやっていることとして、次の5つを例に挙げています。
①休日と仕事を切り離す
②エネルギーを再充電して、創造性や集中力を高める
③デジタルデトックスの時間を作る
④健康管理を徹底する
⑤良好な人間関係の維持
『世界の一流は「休日」に何をしているのか』より
これらの5つのことを実践することで、仕事と私生活の両方を充実させているのです。
本書では、この記事では紹介しきれていない、世界の一流の休日の過ごし方について、まだまだ紹介されています。
そのため、休みの日はいつもだらだらして過ごしてしまう、休日に平日の疲れが取れないという方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。