今回は、木下勝寿さん著の『「悩まない人」の考え方』を紹介していきます!
皆さんには、普段からよく悩んでしまう、悩む時間が長く、多くの時間を無駄にしてしまうといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である木下さんは、北の達人コーポレーション社長を務められており、過去に『売上最小化、利益最大化の法則』『時間最短化、成果最大化の法則』といったベストセラーを書かれております。
本書では、社長というストレスなポジションにもかかわらず、ここ20年間まともに悩んだことがないという著者によって、悩まない人の考え方がまとめられています。
この記事では、その本書の中から、本書で書かれている悩まない人の考え方のもととなる2つの原則と、できるだけ早く9回失敗するの2つについて紹介していきます!
悩まない人の考え方の要約
悩まない人が持っているたった2つの原則
本書では、悩まない人は、次の2つの原則を頭の中に持っていると書かれています。
①「思い通りにいかない」と「うまくいかない」は違う。
②問題は「解決」しなくてもいい。
『悩まない人の考え方』より
まず、「思い通りにいかない」と「うまくいかない」は違うということについて紹介していきます。
多くの人は、悩みとは問題があることであると考えてしまいます。
例えば、あなたが来月の資格試験に向けて勉強をしているとします。
サイトに載っていた勉強法を参考にして、1ヶ月間勉強をしますが、残念ながら資格試験の結果は不合格でした。
この時、悩んでしまう人は、「サイトに載っていた方法で勉強したのに、なんで不合格になってしまうんだ、、、」と不合格だった事実に囚われてしまい、次に進むことができなくなってしまいます。
そうして、「自分には才能がないから合格できないんだろうか」といったように、悩んでしまうのです。
このように、悩んでしまう人は、問題が起こった時に、その事実に心を奪われてしまうと、他の選択肢に目が行かなくなってしまい、その場で立ち止まるようになってしまうのです。
そうなってしまうのは、思い通りにいかないとうまくいかないをしっかりと区別できていないからです。
まず思い通りにいかないとは、予定していたルートではゴールに辿り着けない状態です。
先ほどの例ですと、参考にしたサイトに載っていた勉強法では、試験に合格できなかったという状態です。
一方で、うまくいかないとは目指すゴールに辿り着けないという状態です。
昨日まで全く勉強していないのに、明日の司法試験に受かるなど、どう頑張っても実現不可能なゴールはあります。
しかし、実際に世の中で起こっている問題の9割は、思い通りにいっていないに過ぎないのです。
先ほどの資格試験の例もそうですし、仕事で成果があげられない、ダイエットが成功しないなど、あらゆる問題は、それ自体が実現不可能なのではなく、あなたが予定していたルートや方法では、うまくいかなかったにすぎません。
ということは、別の方法を採用すれば、目指すゴールに辿り着ける可能性があるということです。
このように、問題が発生した時に、思い通りにいっていないだけで、うまくいっていないわけではないという思考を持つことができると、失敗したという事実に大きく傷つくことなく、次のアクションを起こすことができるようになります。
では、続いての原則が、問題は解決しなくてもいいです。
あなたが問題を抱えている時、対処法は大きく次の3つに分けられます。
①問題そのものを解決する
②問題を問題でなくする
③問題を「具体的な課題」に昇華する
『悩まない人の考え方』より
このうち、悩んでしまう人は、①問題そのものを解決するという選択肢を選んでしまいます。
例えば、仕事で頑張っているのに、上司から評価されないという問題を抱えている場合、さらに頑張って目の前の仕事をこなして、上司の評価を上げようとします。
しかし、今までも目の前の仕事を頑張っても評価されなかったのだから、うまくいくはずがありません。
そして、頑張っても頑張っても評価が上げられない状態から抜け出すことができず、悩みの穴にはまってしまうのです。
そこで、悩まない人は、②問題を問題でなくすか③問題を「具体的な課題」に昇華するの選択肢をとって、問題を解決するのではなく、問題を解消していきます。
例えば、②問題を問題でなくす方法では、そもそも上司からの評価が低いことが悪いことなのかを考えていきます。
そうすると、同じ社内には上司からの評価が低くても、気にせず仕事をしている人がいるかもしれないですし、今の仕事が好きなのは、周りの同僚たちと仲良くやれているからかもしれません。
このように、価値観を変えて考えてみると、上司からの評価が低いことが決して悪いことではなく、問題にはならなくなるのです。
本書では、8割の問題はこの方法でスルーすることができると書かれていますが、中にはどうしてもスルーできない問題もあります。
上司からの評価が低いことで、クビになってしまう可能性がある場合、評価が低いことは問題じゃないなんて言ってられません。
そこで、③問題を「具体的な課題」に昇華することを実践していきます。
先ほどの例では、上司の評価を上げるために、もっと目の前の仕事を頑張ろうとしていますが、本当にそれで評価を上げることができるのかを考えていきます。
上司目線から考えてみると、もう五年目になるあなたには、目の前の仕事をこなすだけでなく、下の世代のサポートもしてほしいと考えているかもしれません。
そうであれば、上司の評価を上げるためには、目の前の仕事を頑張ることは間違ったルートであることであり、やるべきことはうまくいっていない後輩を助けたり、仕事を教えることになります。
このように、上司の評価が上がらないという問題を、下の世代をサポートするという課題に昇華することによって、あなたのやるべきことは見え、問題を解消することができるのです。
以上、ここまでよく悩んでしまう人が、まず抑えるべき、悩まない人が持つ2つの原則を紹介しました。
よく悩んでしまうという人は、この2つの原則の逆の考え方に陥ってしまっていないか思い返してみてください!
できるだけ早く9回失敗する
ほとんどの物事は、最初からうまくは進みません。
どれだけ計画や戦略を立てても、100%思い通りに進むなんてことはありません。
それにも関わらず、先ほども触れたように、悩む人はうまくいかないことに悩んでしまいます。
そこで悩まない人は、最初から「この方法で絶対に成功させるぞ!」と考えるのではなく、「たぶん最初は失敗するだろう」くらいの気持ちで臨みます。
失敗することを前提に計画を立てているため、失敗してもそれほどショックを受けないのです。
そして、著者は本書で、この世界には「10回に1回の法則」があると書かれています。
「10回に1回の法則」とは、人が何かに本気で取り組んだ時に、最初の9回は必ず失敗して、最後の10回目で必ず成功するようにできているという考え方です。
そもそも、最初の1回で成功できる人は天才です。
あなたが天才でない限り、最初からうまくいくことはなく、失敗が先行することは当たり前なのです。
この「10回に1回の法則」を前提とすると、9回までは失敗することが当たり前になるので、最初からうまくいかなくても、悩むことはなくなります。
そして、失敗した時に、何が足りなかったのかを考えると、次はこうしよう、ああしてみようと考えることができます。
それを繰り返していくことで、だんだんと洗練されていき、成功へと辿り着くことができるのです。
さらに、この「10回に1回の法則」には続きがあります。
10回目に成功したあと、11回目、12回目も成功することができます。
ということは、100回目までで通算、91勝9敗になり、勝率は91%になります。
9回の失敗を経た後は、最初にうまくいかなったことが嘘のように、ばんばん成功することができるのです。
そのため、何か挑戦をしても、上手くいかずに悩んでしまうという方は、「10回に1回の法則」を意識してみて下さい!
本書では、この記事では紹介しきれていない、悩まない人の考え方がまだまだ紹介されています。
そのため、よく悩んでしまい、多くの時間を無駄にしてしまうという方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!
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ではでは。