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【要約&書評】すごい思考ツール 壁を突破するための〈100の方程式〉

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今回は小西利行さん著の『すごい思考ツール 壁を突破するための100の方程式』を紹介していきます。

皆さんは、仕事などで良いアイデアが思い浮かばない、提案してもいつも却下されてしまうといった悩みはないでしょうか?

本書はそういった方に役立つ1冊です。

本書の著者である小西さんは、コピーライターやクリエイティブ・ディレクターとしてご活躍され、世の中に数々のムーブメントを作り出しています。

本書では、そんな小西さんによって、アイデアを出すための思考ツールが100個紹介されています。

この記事では、その本書の中から、デコン×ヨコテンでオリジナルアイデアが生まれる、1時間で100個のアイデアが生まれる最強の思考ツール、不満から最高のアイデアが生まれるの3つについて紹介していきます。

 


すごい思考ツールの要約

デコン×ヨコテンでオリジナルアイデアが生まれる

世の中には、多くのいいアイデアがあります。

そして、多くのアイデアは、すでにあるものが形を変えた場合や、別のものとかけ合わされたものです。

しかし、そのアイデアをそのままパクってしまうと、問題になってしまいます。

そこで世の中にある、いいアイデアから自分のオリジナルアイデアを生み出すためには、デコンとヨコテンを活用していきましょう。

デコンとは、デコンストラクションの訳で、日本語では解体という意味になります。

そのため、アイデアをデコンする時には、いいと思ったアイデアについて、何から発想を得ているのか、なぜ流行っているのかという、流行のエッセンスを考えていきます。

例えば、特に若者の間で話題となっている、新しいSNS、BeRealが流行っている理由を考えると、次のような流行のエッセンスが考えられると思います。

 

①若者のSNS疲れ

→BeRealにはフォローやいいねといった機能がなく、気軽にSNSを楽しむことができる、1日に1回ランダムなタイミングでBeReal側からユーザーに通知が送られてきて、その通知から2分以内に写真を撮らなければ、他のユーザーの投稿を見ることができない、フィルターや編集機能がないことから、アリのままの自然な姿を投稿することが当たり前になっている

②仲間内にコミュニティツール

BeRealでは仲間内で、自分や仲間の日頃のリアルな写真を共有することができます。

他のSNSですと、不特定多数の人の発信をすることがメインになっているものもありますが、BeRealはそれらとは別で、仲間内で盛り上がることができるコミュニティツールとして使われています。

 

このようにデコンしてみると、今の若者の間では、無理に着飾ろうとしたり、多くの人から注目を集めることよりも、自然体で仲間内で盛り上がれることが流行っていると考えることができます。

ゼロから流行を作り出すことは、とても大変なことです。

しかし、すでに流行っているものから、そのエッセンスを抽出することによって、次の流行を作り出すためのヒントになる可能性があります。

続いてヨコテンとは、水平横展開のことです。

デコンによって抽出した流行のエッセンスを違う分野に展開していきます。

例えば、先ほどのBeRealから考えた流行のエッセンスから、自然体であることや、仲間内で盛り上がれるという観点から、新しいサービスを考えることができるかもしれません。

このように、他の業界で起こった流行から、そのエッセンスを抽出して、自分のいる業界に当てはめてみることで、新たな流行を生み出すことができるのです。

そのため、普段からいろんな業界の成功事例を集めて、それをデコンして、エッセンスを集めて、ヨコテンすることで、自分のいる業界でも活用できるものはないかを考えてみてください!

 

 

1時間で100個のアイデアが生まれる最強のツール

1時間で100個のアイデアを生み出すことができる夢のようなツールとは、ホワイトかけ算メモです。

先ほども触れたように、世の中に存在するアイデアは、何かと何かの掛け合わせによって生まれています。

現代においては、全くのゼロから新しいアイデアが生み出されることはないのです。

そこでホワイトかけ算メモでは、できること×好きなことで新しいアイデアを考えていきます。

まず左側にできることを書き出していきます。

その場所にあるものや、できること、技術、可能性など、なんでもいいので書き出していきます。

例えば、もっと若者にウイスキーを楽しんでもらいたいと考えた場合、できることとしては、若者が集まる場所で試飲会をする、若者世代に人気のインフルエンサーに宣伝してもらう、若者向けのカクテルレシピを作るといったことが考えられます。

続いて、好きなことでは、ターゲットとなる人物が好きそうなことを右側に挙げていきます。

今回は若者がターゲットなので、若者の間で流行っていることや趣味などを挙げていきます。

例えば、SNSアプリのBeReal、サウナ、シャインマスカットボンボン、氷タンフル、推しかつ、マッチングアプリ、Vtuberなどなど、様々挙げられると思います。

このように、できることと好きなことを書き出したら、あとはそれを掛け合わせていくだけです。

美味しいかどうかはわかりませんが、ハイボールに入れるを普通の氷ではなく、氷タンフルにしたカクテルを作るといったアイデアが考えられます。

中には、わけのわからないものも出てきてしまうかも知りませんが、それは気にせず、どんどんと掛け合わせていきましょう。

本書では、実際にこのホワイトメモ掛け算を使ったことで生まれた事例が紹介されています。

それが、輸入雑貨店のPlazaの50周年記念プロジェクトで開発した「I Wrap  ♡ You」です。

このプロジェクトでは、お店でできることである「ラッピング」と、当時流行していたセルフィーや映え写真を組み合わせて、世界に一つだけの包装紙を作るキャンペーンが実施されました。

店内のブースでは、カメラマンがお客様の笑顔を撮影して、世界に一つだけのラッピングペーパーが作成されます。

中には、愛犬の写真をラッピングペーパーにして、その包装紙で商品を包みプレゼントをする人もいて、大きな話題を集めたそうです。

ゼロからいいアイデアを生み出すことは、かなり大変なことなので、ぜひホワイトかけ算メモを活用して、できることと好きなことを掛け合わせて、新しいアイデアを考えてみてください。

 

不満から最高のアイデアが生まれる

先ほどは、ホワイトかけ算メモを紹介しましたが、本書ではその逆のブラック割り算メモという思考ツールも紹介されています。

ブラック割り算メモでは、世の中の不満÷企業の技術によってアイデアを生み出していきます。

世の中の不満を技術によって解決することができれば、多くの人に強く共感されるアイデアを生み出すことができます。

やり方は、ホワイト掛け算メモと同じように、右側と左側に分けて、左側には世の中の不満を、右側には企業の技術を書き出していきます。

例えば、子供のいる家庭に向けた家電商品を考える場合、世の中の不満には、洗濯物が多い、収納場所が足りない、子供が部屋をすぐに散らかす、食事をした後の食卓が汚くなる、子供の音が心配といった不満が考えられると思います。

続いて企業が提供できる技術には、AIやノイズキャンセリング、自動洗浄などをあげるとします。

そうしたら、ホワイト掛け算メモと同じように、右側と左側で書き出したものを組み合わせることで、新たなアイデアを考えていきます。

例えば、食卓を綺麗にしてくれるミニルンバや、おもちゃを自動的に片してくれるロボットといったアイデアを考えることができます。

このように、世の中の不満を解決からも、新しいアイデアを生み出すことができます。

そして、不満から生み出されたアイデアは、多くの人から共感を得ることができ、人に話したくなります。

そのため、いいことからアイデアを考えるよりも、不満を書き出して、それを解決するためのアイデアを考えることで、より強力なアイデアを生み出すことができるのです。

実際に、このブラック割り算メモによって、炭火ハンバーグと炊き立てご飯の専門店、「挽肉と米」が生まれたと本書で書かれています。

世の中の不満には、既存のハンバーグ屋さん不満である、味が一つでつまらない、焼きたてでも食べているうちに冷める、ご飯が美味しくない、男性にとっては量が足らない、女性にとっては食べられないといったことが挙げられました。

それに対して、「挽肉と米」では、基本は塩味だが、多くの調味料が用意されており味へんができる、3つのハンバーグを次々に焼き立てで出す、ご飯を炊き立てて提供する、一個単位で頼む量を決められるといったアイデアを生み出したのです。

このブラック割り算メモは、商品開発以外にも、社内の不満を考えて新しい制度やツールを導入したり、youtubeチャンネルのコンセプトを考えるときなど、幅広く使えて、強力なツールなので、ぜひ試してみてください!

 

本書では、この記事では紹介しきれていない、思考ツールがまだまだ紹介されています。

そのため、いいアイデアが思い浮かばなくて困っているという方は、ぜひ本書を読んでみてください!

 

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ではでは。

 

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