今回は、金沢景敏さん著の『影響力の魔法』を紹介していきます。
皆さんは、人を動かす力が欲しいでしょうか?
人を動かすことができれば、自分が売りたい商品を売ることができたり、仕事を円滑に進めることができるなど、仕事で多くのメリットがあります。
そして、人を動かせるようになるためのは影響力が必要です。
では、どうすれば影響力をみにつけることができるのか?
そこで本書では、プルデンシャル生命保険で1年目で個人保険部門において全国の営業社員約3200人中1位をとった、伝説の営業マンである著者によって、相手を動かすための影響力を身につける方法が解説されています。
この記事では、本書の中から、そもそも影響力とは何なのか、そして影響力をみにつけるための方法を3つ紹介していきます!
影響力の魔法の要約
影響力とは?
本書では影響力とは、「潜在意識に働きかけることで、人を動かす力」であると書かれています。
ポイントは、潜在意識に働きかけるというところです。
私たち人間は、理屈では動きません。
著者は、私たち人間を動かしているのは、99.9999%感情であると書かれています。
皆さんが買い物をするとき、日用品などは利便性や他の商品との比較をして買っているかもしれません。
しかし、ブランド物のカバンや時計など、大きな買い物をするときはいかがでしょうか?
何か理屈があって選ぶというよりは、買いたい、欲しいという感情が動いたから、買っていると思います。
他にも、好きで続けている趣味など、理屈だけでは説明できないものが多くあると思います。
このように、私達は感情によって動いています。
逆に、感情が動かなければ、私たちは行動を起こしません。
皆さんも、いくらセールスマンの話が理にかなっていたとしても、その人にマイナスな印象を持っていたら、買うのは辞めると思います。
そのため、相手を動かしたいなら、相手の潜在意識にポジディブな印象を与える必要があります。
本書では、そのためのノウハウが多く解説されています。
この記事では、その中から3つを厳選して紹介していきます!
ゼロから影響力を生み出す方法
誰もが最初から影響力を持っているわけではありません。
多くの人が、ほぼゼロの状態から人生を歩む必要があります。
では、影響力がほぼゼロの状態から、影響力を増やすためにはどうすれば良いのか?
本書では、そのためのポイントが2つ紹介されています。
まず一つ目が、影響力というものを意識することです。
自分がどういう態度をとれば、相手の潜在意識においてポジティブな感情を抱いてもらうかを意識することが大切です。
今影響力がないということは、今までの自分の態度が相手の潜在意識においてネガティブなものだったからです。
そのため、まずは相手の潜在意識にポジティブな印象を与えるためには、どうすればいいのかを考えていきましょう。
あなたの意識が変わることで、行動が変わり、相手の反応を変えることができます。
続いて二つ目のポイントが、自分の現在地を把握することです。
自分の現在地とは、自分がどういう存在なのかということです。
本書にも載っている例ですが、新入社員であれば、まだ会社の戦力となれていない未熟な存在が現在地です。
未熟な存在にも関わらず、会社の先輩や上司が教えてくれるのが当たり前と生意気な態度をとっていると、仕事だから一応は教えてくれるかもしれませんが、潜在意識では、ネガティブな印象を与えてしまいます。
それが積み重なっていくと、先輩や上司から見限られてしまい、誰もあなたのために動いてくれなくなります。
そこで、自分の現在地を把握したうえで、「教えて下さい」「助けて下さい」とお願いすることで、先輩や上司も「助けてあげたいな」と思い、行動を起こしてくれるのです。
このように、現在地を把握したうえで、それに即した行動や態度をとることで、新入社員であったとしても、影響力を持つことができ、周りを動かすことができるのです。
そのため、影響力を増やすためには、まずは影響力というものを意識すること、そして自分の現在地を把握してそれに即した行動を取るようにしていきましょう。
ストーリーで潜在意識を動かせる!
相手に動いてほしいとき、ついつい情報で説得しようとしてしまうことがあると思います。
こういう効果があって、90%の人が効果を実感してくれてや、自分は○○大学の出身でのように、情報や数字を並べ、相手を動かそうとします。
しかし、人の心は情報や数字だけでは動きません。
では、どうすれば人の心を生み出すことができるのか?
その答えがストーリーです!
実際に著者が、保険の営業をしていて結果が出ていなかったときは、商談の最初にいかにプレデンシャル生命保険がすごい会社なのか、またそこで働いている自分は信用のあるセールスマンであることを説明してから、商談に入っていたそうです。
当然、そういった情報ばかり伝えられても相手の心は動くことなく、興味を持っていただけずに、成約できないことが多かったそうです。
そこで、自己紹介がてら「TBSを辞めて生命保険の営業マンになった」というエピソードを口にしたところ、どうしてTBSを辞めたの!?と強く反応してもらえ、著者がそのストーリーを語ると相手は身を乗り出して聞き、心理的距離が一気に縮まったそうです。
そのストーリーについては、本書で詳しく書かれておりますので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい。
では、相手の潜在意識を動かすストーリーとは、どういうものなのか?
ストーリーを考えるうえで大切なポイントはギャップです!
ギャップがあることで、相手に強いインパクトを与え、相手の興味を引くことができます。
著者のストーリーにも、TBSから生命保険の営業マンというギャップがあります。
またギャップの背後には、相手の感情を強く動かすストーリーが隠されています。
実は私はTOEIC975点と英検1級を持っていますが、高校時代は英語の偏差値が30ほどしかありませんでした。
また中学、高校と部活に入っておらず、何か目標を持って学生生活を過ごすこともなく、ただ遊んだりダラダラしていました。
高校時代に一念発起をして大学受験をするも、英語が壊滅的で志望校には受からず、滑り止めの大学に進学しました。
大学入学後、このまま何も成し遂げないまま中途半端な人生を送るのは嫌だという思いがあり、大学生のうちにTOEIC990点と英検1級を取ることを目標に、毎日英語学習をしていました。
そのおかげもあり、TOEIC975点と英検1級を取ることができ、新卒で英語講師になることができました。
私が英語講師になった際に、私のストーリーを話したことが少しあったのですが、確かに受講生の方は興味をもって私の話を聞いてくれて、授業も進めやすく、成績を上げることができました。
私の実体験からも、やはりストーリーには人の心を動かす力があり、ギャップがあることで、その力は大きくなるのだと言えます。
そのため、ぜひ皆さんもこれまでの人生の中でギャップはなかったかを振り返り、そこにストーリーがないかを探してみて下さい!
虎の威をかれ!
虎の威を借りる狐とは、ネガティブな意味合いを持っています。
しかし、本書では借りられる虎の威はどんどん借りるべきであると書かれています。
その理由は、自分に影響力が足りない時は、誰からの影響力を借りないと、人や組織を上手に動かすことができないからです。
例えば、他部署と連携をして仕事をしなければいけない時、その部署を面識が全くない人がいっても、効率的に進めることができないと思います。
そこでその部署に以前いた人や、他部署のマネージャーと仲が良い人を一緒に連れていくことで、仕事が進めやすくなると思います。
また他部署に何か承認を取りにいかなければいけない時にも、ただ新入社員が行くよりも、○○上司から許可をもらっていますと伝えることで、「○○さんが許可を出しているならいいか」と承認をもらいやすくなります。
このように、特に影響力がないうちは、周りの影響力を借りることで、人や組織を動かし、仕事を進める必要があります。
また、会社に就職をするということは、その会社や社長の影響力の庇護のもとに入るということです。
何も肩書のない人が、別の会社の社長や役員さんと会うことは、ほぼ不可能です。
しかし、所属している会社や社長の影響力があるからこそ、新入社員であったとしても、他の会社から一人前の社会人として扱ってもらうことができ、社長や役員の人と話す機会をもらうことができたり、一緒に仕事をすることができるのです。
このように、価値ある仕事を生み出すためには、会社の影響力を借りることが大切であり、会社や社長も、上手く影響力を借りて会社に還元してくれる社員を求めています。
ですが、影響力を借りるうえで気を付けなければいけない点が一つあります。
それが感謝を忘れないということです。
借りている虎の威を自分のものと勘違いしてはいけません。
その影響力はあくまでも借りものであり、その会社から離れれば当然影響力は消えます。
また感謝を忘れ、横柄な態度をとっていれば、周りの人はよく思いません。
その結果、仕事を上手く進められなくなってしまったり、周りから協力を得られなくなってしまいます。
そのため、借りられる虎の威はどんどん借りて仕事を進めつつも、貸してくれている人や組織、会社には感謝を忘れないようにしましょう。
この記事では、本書の中から影響力とは何か、相手の潜在意識に働きかけて相手を動かす方法を3つ紹介してきました。
本書では、この記事では紹介しきれていないノウハウが、まだまだ解説されていますので、影響力を持って相手を動かせるようになりたいという方は、ぜひ本書を読んでみて下さい!
ではでは。