今回は、佐藤美和さん著の『世界のハイパフォーマーを30年間見てきてわかった 一流が大切にしている仕事の基本』を紹介していきます。
皆さんには、頑張っているのに成果があげられない、周りから求められる人材になれないといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方に役立つ1冊です。
本書の著者である、佐藤さんはこれまでに、日本を代表する企業や大手外資系企業を中心に3000社以上の企業とコンサルタントとして関わってきました。
そしてアジアの組織開発コンサルタントトップ10に日本から唯一選出されました。
本書では、そんな著者が30年間、世界のハイパフォーマーを見てきてわかった、一流が大切にしている仕事の基本がまとめられています。
この記事では、その本書の中から、4つの仕事の基本を厳選して紹介していきます!
世界のハイパフォーマーを30年間見てきてわかった一流が大切にしている仕事の基本の要約
情報を積極的に共有する
皆さんは、仕事上で有益な情報を手に入れたらどうしますか?
他の人に教えてしまうと、自分が成果を上げられなくなってしまうから、他の人には教えないという方もいるかもしれません。
一流も同じように、その人しか持っていない情報があるからこそ、ほかよりも高い成果を挙げることができていると思われるかもしれません。
ですが、実際には一流は、有益な情報を手に入れたら、周りに惜しみなく共有しているのです。
その理由は、情報は手に入れた瞬間から価値がなくなっていくことを一流が理解しているからだと、本書で書かれています。
現代は情報で溢れており、私たちは毎日莫大な量の情報を浴びながら生きています。
そのような現代では、情報はあっという間に広まっていくので、自分が情報を手に入れたと、ほぼ同時に他の人も同じ情報を手に入れています。
そのため、自分が得た有益な情報を周りにバレないようにしたとしても、すぐに情報は広まってしまうのです。
また、中には有益な情報を自分の中で囲いこむことで、他人よりも優位に立とうとする人もいます。
しかし、それでは組織としてはいい成果を挙げることができなくなってしまいます。
自分が情報を共有しないことで、他人に成果をあげさせずに、自分の評価を上げようとしたとしても、取り返しのつかない事態に陥ってしまい、みんなが損をしてしまう可能性も十分にあります。
そのため、組織全体でいい成果をあげるためにも、一流は有益な情報を手に入れたら、惜しみなく共有していくのです。
仕事を捨てる勇気を持つ
一流は、捨てる仕事の見極めに長けていると本書で書かれています。
一流に限らず、私たちが持つ時間とリソースには限りがあります。
そのため、やらなければいけないことが多すぎると、どうしても急を要する仕事ばかりに時間と労力を使うようになってしまい、本当に重要な仕事が後回しになってしまいます。
そのため、本当の重要な仕事にちゃんと取り掛かるためには、捨てるべき仕事を捨てて、リソースを確保する必要があります。
とはいえ、仕事を捨てるといっても、単にやりたくない仕事を捨てて、目立つ仕事しかしないというわけではありません。
一流は、重要度×緊急度のマトリックスをもとに、それぞれの仕事を振り分けて、拾う仕事と捨てる仕事を決めているのです。
重要度と緊急度のマトリクスでは、仕事を次の4つの領域に分けることができます。
このマトリクスのうち、重要×緊急度の高い仕事を最優先でやります。
そして次に優先するべきなのが、重要だが緊急度の低い仕事です。
一見、重要ではないが緊急度の高い仕事を先にやった方がいいのでは?と思われるかもしれませんが、こういった仕事はいくらこなしても成果につながることがあります。
そのため、重要ではないが緊急度の高い仕事は、なるべくアウトソーシングをしたり、ツールに置き換えるなどして、使う時間と労力を減らすようにしましょう。
そうすることで一流は、重要×緊急な仕事と、重要×緊急ではない仕事をこなして、限られたリソースの中で結果を出しているのです。
一流は気配りの達人
仕事で成果を出す人は、バリバリ仕事をしていて、あまり他人に気を配る余裕がないと思われるかもしれません。
ですが、実際にはその逆で、一流は本当に細かいところまで、気を配っているのです。
本書でも、実際に例がいくつか書かれていますが、一緒に働いている同僚やお客様はもちろん、情報漏洩のリスクなど、あらゆる面に気をつけて行動をしています。
個人的に特に印象的だったのが、ある放送関連の仕事をしている一流が、複数台のスマホを持ち歩いていることです。
複数台のスマホを持っているのは、番号別に仕事を分けているというわけではありません。
スマホメーカーや通信キャリアが、担当番組のスポンサーだった時に、目の前で他社のスマホを使うと、相手の気分が悪くなってしまうと考えているからです。
この方は、会社や上司に言われたり、過去に他社のスマホを使っていてトラブルになったから、複数台持ち歩くようになったわけではないそうです。
相手の立場に立って考えた上で、そのようにすることを決めたのです。
もしかしたら、このエピソードを聞いて、「そんなところまで気を使うのはめんどくさい」「昭和かよ」と思われる方もいるかもしれません。
ですが、一流と呼ばれる人は、普通の人よりも、圧倒的に細かいところまで気を配れるからこそ、一緒に仕事をしたいという人が多く、仕事が絶えずに入ってくるのです。
仕事で忙しいと、どうしても自分のことばかりを考えてしまい、周りに気を配ることを忘れてしまうこともあると思います。
そのため、忙しい時でも、周りに気を配ることを忘れないようにも、普段から相手の立場に立って、どのよう振る舞うといいのか、また自分の振る舞いによって、情報漏洩や損失などのリスクを生まないかを考えるようにしてみてください。
言いにくいことほどはっきり言う
皆さんは、提案を断りづらくて、とりあえず「検討します」といってしまうことはないでしょうか?
仕事をしていると、断りづらいことや、言いづらいことがあると思います。
しかし、そこで「検討します」のように、言いづらいことを濁して伝えてしまうと、後でもっとめんどくさいことになってしまいます。
例えば、後日に「ご検討状況はいかがですか?」といった連絡が来てしまい、対応しなくてはいけなくなってしまいます。
もしそこでも断りきれずに、「まだ検討中です」といってしまうと、また再度連絡が来て、対応しなくてはいけなくなってしまいます。
他にも、先輩や上司のミスを指摘しることができず、後で大きなトラブルになってしまい、長時間残業しなくてはいけなくなるなど、言いづらいことを言わなかったことで、後で損をしてしまうことがあると思います。
そのため、一流は言いにくいことほど、はっきりと言うのです。
さらに、はっきりと言うことで相手との関係にヒビが入ることを防ぐために、ちゃんとクッション言葉を使います。
「本当に残念なのですが」「申し上げにくいのですが」といったクッション言葉を先頭に置くことで、相手は「ネガティブな話が続くんだな」と心構えをすることができます。
んそして、クッション言葉の後に、言いにくいことをストレートに言うのです。
また、言いにくい事をいった後は、相手のこれまでの努力に対して賛辞の言葉を送ります。
例えば、「〇〇さんのお話には、とても心を動かされました。これからも頑張ってください」のように、ただ断るだけでなく、相手が快くこちらの決定を受け入れてもらえるようにするのです。
先ほども一流は、気配りの達人だと紹介しましたが、言いにくい事を言う時にも、伝えたいことはストレートに言いつつ、ちゃんと配慮も忘れずに言葉を選んでいるのです。
だからこそ、そんな一流と一緒に仕事をしたい人は、社内にも社外にも多くいるのだと思います。
本書では、この記事では紹介しきれていない、一流が大切にしている仕事の基本が、まだまだ解説されています。
そのため、自分も一流と呼ばれる人になりたい、成果を出して、周りからもとめられる人になりたいという方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。