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【書評】日本人は世界一お金の正体を知らない

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お金とは何か

私たちは、毎日当たり前のようにお金を使っています。

 

私たちは、学校教育の中でお金について学ぶ機会がありませんでした。

そして、お金=汚いというイメージがあるからため、お金についてのたくさん話をするという家庭は、あまり多くないと思います。

実際に私の家も、お金の話はほとんどしたことがありません。

 

しかし、このままお金のことについて何も知らないままでいいのでしょうか?

生きてく上で必要なものなのに、その正体を知らないのは流石にまずいのではないか?

お金持ちになるには「お金」について、まず知る必要があるのではないか?

 

ということで読んだのが、今回紹介する「日本人は世界一お金の正体を知らない」です!

 

なぜお金についてまなぶべきなのか?

 

なぜお金について学ぶべきなのか?

この問いに対して、「日本人は世界一お金の正体を知らない」ではこのように書かれています。

 

日本人は、勤勉に働き、ボーナスを喜び、お金を強く求める一方で、お金を汚いモノとして避けてもいる。そのような矛盾がお金に関して根本的な知識のない大人を生んでいるのではないでしょうか?私たちはまず、この植えつけられた矛盾を捨て、「お金とは、正しく学ぶべきものなのだ」と認識を改めることから始めなければいけません。なぜなら、お金は本来、人間がより便利に、より幸せになるために生み出した、偉大なる発明なのですから。

 

この中でも特に、最後の「なぜなら、お金は本来、人間がより便利に、より幸せになるために生み出した、偉大なる発明なのですから。」がとても重要だと思いました。

確かに「お金」の発明によって、現代の私たちは、もっと古い時代に行われていた物々交換や金・銀を使った取引をしなくて済んでいます。

そして、お金を使うことで欲しいものが買えたり、大切な人を喜ばせることができます

本来、お金とは私たちの正解をより便利に、より幸せにしてくれるものなのに、多くの人はお金に対して、汚いというイメージを持っています。

汚いというイメージを持っているだけならいいのですが、お金の知識がないがゆえに、お金によって苦しめられている人も多いと思います。

私が以前、読んだ「金持ち父さん貧乏父さん」という本から言葉を借りてくると、「お金の奴隷」に多くの人はなってしまっています。

 

では、お金について知識がないことが、どれほど影響しているのか。

具体的な数字を使って、「日本人は世界一お金の正体を知らない」では紹介されています。

イギリスの中で、金融資産を100万ドル以上持つ、いわゆる富裕層は51万世帯。これはアメリカ、中国、日本に次いで世界第4位の数字です。ただ大事なのはこの後の数字です。金融資産を1億ドル以上持つイギリスの超富裕層は1044世帯とされ、この数はアメリカに次いで世界第2位となる数字。ちなみに日本は?というと、15位にすら入っていません。

 

日本は100万ドル以上(1億円以上)の金融資産を持つ世帯のランキングでは、上位に入っていますが、1億ドル(100億円)では、残念ながら15位にすら入っていないそうです。

日本は、だんだんと勢いのある他国に経済的に抜かれてきている、日本はもはや先進国ではないといった言葉を最近、よく聞くようになってきましたが、それでも、私は日本はまだ世界10位に入るであろうと思っていました。

しかし現実は、日本よりも1億ドル(100億円)以上持つ世帯の数が多い国は、15カ国以上あるそうです。

もちろん対象が1億ドル(100億円)以上と、なかなか想像することもできない大きな金額ですが、だからこそ、日本よりも超富裕層がもっといる国がたくさんあるということは、驚くべき事実です。

また、金融資産の内訳についても大きな違いがあります。

 

日本とイギリスの個人金融資産の内訳にも大きな差が現れています。金融に関する知識が不足している日本では、個人金融資産の6割近くが現預金。つまり。銀行に預けられています。一方、イギリスでは、年金保険や株式、投資信託など金融の知識を必要とするものの割合が7割を超え、現預金はわずか3割にとどまっています。これらの数字にも、日本とイギリスのお金に関する教育レベルの差が現れているといえます。

 

富裕層の数では勝っている日本と超富裕層の数で買っているイギリスの大きな違いは、金融資産の形が銀行に預けられている割合です。

株式や投資信託などの投資に対しては、「危ない」というイメージがあるためか、日本人の個人金融資産の内訳で考えると、現預金が6割なので、金融の知識を必要とするものの割合は4割程度です。

それに対してイギリスは、金融の知識を必要とするものの割合はは7割もあります。

 

もちろん、「投資をしなければお金持ちになれない」とういわけではありませんが、日本のサラリーマンの生涯年収の平均は2.5億円くらいだと言われているので、銀行に預けているだけでは、お金持ちになれないということは簡単にわかります。

 

なぜイギリスは、お金に対する知識があるのかというと、イギリスの小学生はイングランド中央銀行にある博物館で、インフレーションについて体験型アトラクションのようなもので学んだりと、小さい頃からお金について学校で学ぶそうです。

 

お金とは何か?

 

この本の本題である、「お金の正体」についてですが、結論は次の3つです。

 

①お金はただの紙切れである

②お金とは、物々交換における「媒介物」だった

③お金は、人と人との間に存在する信頼の媒介物である

 

まず、お金はただの紙であるというもの。

お札自体に、1,000円や10,000円といった価値はありません。

では、ただの紙切れがお金として価値があるのか?

それは、人と人との間に存在する信頼の媒介物としての使われているからです。

ただの紙切れがお金として価値を持つようになった経緯は、歴史をさかのぼって見ていく必要があり、とても長くなってしまうので、気になる方は、ぜひ「日本人は世界一お金の正体を知らない」を読んでください。

 

お金=信頼・信用は、最近よく言われることですが、その重要性について、「日本人は世界一お金の正体を知らない」で書かれている、ただの紙切れがお金として使われるようになるまでの歴史を読むことで、さらに理解が深まりました。

 

お金=信頼であるということは、西野亮廣さん著の「革命のファンファーレ」にも信頼が信用に置き換えられて書かれています。

「お金とは信用を数値化したものだ」

 

また、前田裕二さん著の「人生の勝算」の第1章「人は絆にお金を払う」にも同じようなことが書かれています。

 

お金=汚いというイメージを持っている人からしたら、お金=信頼という言葉は、全く考えられないことかもしれません。

しかし、実際に歴史的に紐解いていくと、お金は信頼の上に成り立っているものであることがわかりますし、だからこそ、お金を稼ごうとするのではなく、信頼を得ることの方が重要です。

お金に対して汚いというネガティブなイメージを持っている人は、たとえお金持ちになれたとしても、本当の意味で幸せになることができません。

 

「儲ける」という字の本当の意味

 

尊敬する、あるベンチャーキャビタリストの方がおっしゃっていました。

「『儲ける』という字は『信じる者』と書きます。『儲ける』ことは、すなわち、『自らを信じてくれる人』と『自らが信じる人』を増やすことに他ならないのです。』と

 

「儲ける」という字は、信じる者と書くことを知ったとき、全身に鳥肌が立つくらい感動しました。

感動していたところでしたが、儲けるという字の意味について調べて見ると、儲けるという字は、「信+者」ではなく、「人+諸」だそうです笑

「諸」という字は、たくさん蓄えているという意味だそうで、儲けるは「よく蓄えている人」というそのままの意味だそうです笑

実際に調べたせいで、少しガッカリしてしまいましたが(笑)、『自らを信じてくれる人』と『自らが信じる人』を増やすことが大切だという考えは、自分の中で持っておこうと思います。

 

 

 

「日本人は世界一お金の正体を知らない」の紹介は以上です。

「日本人は世界一お金の正体を知らない」では、最後に紹介した「お金=信頼」について、実際にどのようにして信頼がお金に変わっているのかについても書かれています。

お金の正体について、またこれからのお金について書かれていて、とても学ぶことがたくさんあった本でした。

ぜひ皆さんも、読んでみてください!

 

 

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ではでは。

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