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要約&書評

【要約&書評】富の法則 一生「投資」で迷わない行動科学の超メソッド

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今回は、ダニエル・クロスビーさん著の『富の法則 一生「投資」で迷わない行動科学の超メソッド』を紹介していきます。

本書は、ニューヨークタイムズベストセラー作家であり、行動ファイナンスのエキスパートである著者によって、投資でお金を増やしたい人が知っておくべき10のルールが解説されています。

最近は、以前よりも投資を始める人が増えています。

実際に投資やお金に関する本を読んで、投資を始めたという方も多くいると思います。

本書で書かれている10のルールは、特にそういった最近投資を始めた方が知っておくべき内容になります。

この記事では、その10のルールから、まず知っておくべき最初の3つのルールを紹介していきます!


富の法則の要約

ルール1:最も重要なことは自分でコントロールする

本書では、投資家の多くは単純であるがゆえに目に見えない問題に悩まされていると書かれています。

その問題とは、自分自身のことです。

投資収益率を上げるものは何かについて考えるとき、最も重要なことである自分の行動に目を向けず、それ以外のものについて考えてしまいます。

皆さんも、何年前にアップルやテスラに投資をしていたら、今頃お金持ちになれていただろうと考えたことがあると思います。

また2008年に起こったリーマンショックの前に完璧なタイミングで撤退していたらといったことを考える方もいると思います。

しかし、ファンドの選択や市場のタイミングよりも、私たち自身の行動を管理することが富の創出につながるのです。

具体的には、パニックに陥らず、定期的に投資をし、長期的な視点を保つことが、投資で成功するためには大切なのです。

それにも関わらず、人は感情に流され、株価が上がり儲かっている時はさらに買い増し、逆に下がるとパニックに陥ってしまい、売りに走ってしまうのです。

実際に2013年までの過去30年間で、S&P500の年間走リターンは11.1%だったのに対して、平均的な株式投資信託の投資家のリターンは3.69%でした。

約1.4%のため投資信託の手数料によるものでしたので、11.1%から3.69%, 1.4%を差し引いた6%の差は、投資家がタイミングの判断を誤ったことで生じているのです。

このタイミングの判断の誤りは、投資家が市場に対して感情的な反応をした結果であり、自身の行動によって損をしています。

どれだけ投資の知識を身につけたとしても、自分の行動を管理することができなければ、富を創出することはできません。

そこで本書で紹介されているルールは、行動をいい方向へと導くのに役立ちます。

そのため、まずルール1では自分の行動が投資において最も大切であること、そして自分の力で行動はコントルールできることを認識しておきましょう。

 

ルール2:専門家の助けを借りる

皆さんは、ファイナンシャル・アドバイザーなどの資産管理、運用の専門家を活用したことがあるでしょうか?

もしかしたら、今はネットでも本でも投資の情報は得られるし、ファイナンシャルアドバイザーに助けを求めたら、お金がかかってムダだと思われるかもしれません。

しかし、ファイナンシャルアドバイザーを活用する人のほうが、活用しない人よりも投資の運用成績は向上することがわかっています。

実際に、エーオンヒューイット社とマネージド・アカウント・プロバイダーのファイナンシャル・エンジンズが行った2006年〜2008年に行った調査では、サービスの利用者は非利用者よりも手数料を差し引いても年率1・86%も運用成績が優れていました。

さらに、2009年から2010年の市場が不安定だった時期を対象にして同様の分析を行ったところ、アドバイザーのサービスの利用者は、非利用者に比べて手数料を差し引いても年間2・92%も運用成績が高かったのです。

これは、ファイナンシャル・アドバイザーを利用する最大のメリットが、資産運用よりもむしろ行動コーチを行うことにあるからです。

先ほどルール1の紹介をした時に、投資で最も重要なのは投資家自身の行動であることについて触れました。

ファイナンシャル・アドバイザーを活用することで、この投資家自身の行動を改善することができ、不安定な市場でも意思決定をよりよいものにすることができるのです。

さらにファイナンシャル・アドバイザーを活用することで、経済的なメリット以外にも、精神面のメリットも受けることができます。

実際に、カナダ投資信託協会が2012年に発表した『アドバイスの価値に関する報告』の中でも、ファイナンシャル・アドバイザーの利用者の方が非利用者よりも安心してリタイアできることや、いざという時の出費に備えていることに自信があると回答していました。

また別の調査でも、利用者の方がお金について安心しているという人の割合が非利用者よりも多かったという結果も出ています。

特にお金の問題は不安やストレスを感じやすいものだと思います。

そのため、ファイナンシャル・アドバイザーを活用することで、お金に関する問題や悩みが出ても相談できる相手がいること、またプロに教えてもらっている安心感から、生活の質も向上していきます。

このように、ファイナンシャル・アドバイザーを活用することは、一見費用がかかってしまうため無駄なように感じるかもしれませんが、経済面も生活面もトータルで考えるとプラスに働くのです。

もちろん、ファイナンシャル・アドバイザーにもあなたに合っている人、合っていない人がいます。

そこで本書では、あなたに合ったファイナンシャル・アドバイザー選びで役立つ10個の質問も載っていますので、ファイナンシャル・アドバイザーの活用に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください!

 

ルール3:トラブルはチャンス

長期投資をしていると、必ず暴落する時期はあります。

そのため、私たちもこれから長期投資をする中で、暴落を数回経験することになります。

しかし、その時にパニックになってしまい、安値で手放してしまっては投資で成功することはできません。

長期投資においては、暴落している時こそ買い時なのです。

こういったことは、色んな本でも書かれているため、多くの人は知識としては知っていると思います。

ですが、それを実行できるかは、また別の問題です。

なぜ知識と知っていても、実行するのが難しいのか?

それは、人間にはネガティブな出来事に注目し、記憶しようとする性質があるからです。

そのことを体験するために、次の簡単な質問について考えてみてください。

あなたは、普通の1日を過ごしたとします。

この日を最高の1日にするとしたら、どんなことが起こるべきかを30秒から1分かけて想像して書き出してみてください。

次に、この日を最悪の1日にするとしたら、どんなことが起こるべきかを同時ように30秒から1分かけて想像して書き出してみてください。

そして、どちらのリストが長くなったか、2つのリストを比較してみてください。

おそらく、最悪の1日にする出来事のリストの方が長くなったはずです。

これは、人間には、将来的に自分の身を守るために、悪い出来事を想像し、記憶するという特性があるからです。

そのため、最悪の1日にする出来事は簡単に思いつくことができるのです。

そして、モノを売る側の人間やメディアは、この特性をよく理解しています。

暴落が起こると、もう終わりだと煽り立ててくるのです。

しかし、その言葉に流されてしまい、頭の中が不安でいっぱいになってしまうと、市場が下落している時が買い時であることを忘れてしまいます。

そのため、市場の暴落は必ず経験するもの、そして暴落した時こそが買い時であるというルールを守ることが大切なのです。

本書では、この記事では紹介しきれていないルールがまだ7つもあります。

また本書の後半では、行動科学に沿った投資法についても解説されています。

そのため、これまで感情に流されて投資で失敗してきたという方や、これから投資を始める上で知っておくべき法則を知りたいという方は、ぜひ本書を読んでみてください!


ではでは。

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