【要約＆書評】“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック

今回は、品田一世さん著の『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』を紹介していきます。

本書の著者である品田さんは、日本の大学を卒業後、日本の大手証券会社である三菱UFJモルガン・スタンレー証券で働いたのち、ニューヨーク工科大学大学院にてMBA取得されました。

その後、ロイヤルバンクオブカナダを経て、カナダのバンクーバーでファイナンシャルプランナーとして独立されております。

著者が住んでいるカナダは、幸福度が高いことで有名で、実際に英語圏幸福度NO.１に君臨しています。

本書の、著者がカナダの投資教育と1000人へのコンサルティングから学んだ、凡人でも一億円を貯めるための技術について書かれています。

この記事では、本書の中から、まず本書の結論について、そしてカナダ人の幸せへの考え方、また本書でオススメされている投資法について紹介していきます。

いつのまにか億り人になれる超マネーハックの要約

本書の結論

本書の結論は、幸福度も資産も増やしたいなら、自分の幸せを理解し、節約し、積立NISAで資産を増やそうです。

本書で書かれている、幸福度も資産も増やす方法は、特別難しいことではありません。

おそらく、資産運用について書かれている本を読んだことがある方であれば、節約が大事なことや、積立NISAをした方がいいことはすでに知っている方も多くいると思います。

しかし、資産形成のために、幸せについて考えたことはありますでしょうか？

おそらく、自分の幸せについてあまり考えたことがないという人も多くいると思います。

ですが、カナダ人は、自分何が良いと感じ、何を幸せと感じるかを明確にしています。

自分の軸をしっかりと持っているからこそ、世の中や周りの軸に流されることがなく、何にお金を使うべきかがハッキリします。

そのため、カナダ人はみんなが持っているから、周りに自慢したいからといった、見栄をはるためにお金を使うことはありません。

また、カナダ人はお金について真剣に考えています。

カナダ人は、お金をどんどん呼び込むものを資産、お金を減らすものを負債と捉えています。

例えば、株の配当や家賃収入など、お金を生み出してくれるものは資産ですが、ローンで払っている持ち家は負債です。

そのため、お金を使うときにも、これはお金を呼び込むものなのか、それともお金を減らすものなのかを考えて使っているのです。

さらにカナダでは、家庭でも学校でも金融教育がひろがっています。

中学高校では複利について学んだリ、一部の学校では「なぜあなたは幸せに感じるのか」を脳のメカニズムに踏み込んで教育しているところもあるそうです。

また日本で流行った億り人というと、仮想通貨などで一発当てた人というイメージが強いかもしれませんが、カナダでは「20代から500ドルを毎月積み立てていれば簡単にミリオネアになれる」ということを家庭で教わるそうです。

私もそうでしたが、多くの日本人は大人になってから、本などを読んで複利の力を知ったり、積立投資の重要性を知ります。

しかし、カナダでは子供のころからお金についての教育を受け、どうやってお金と接していけばいいのかを考えます。

だからこそ、大人になってもお金に対しての不安を持つことなく、毎日幸せに生きることができるのです。

では続いて、幸福度を資産を増やすための、一番の土台となる幸せについて、カナダ人と日本人の違いを紹介していきます。

カナダ人は幸せを求める順番が違う

私たちが幸せを感じるとき、100種類以上の脳内物質が出ているそうです。

その中でも特に、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンの3つが脳科学では注目されています。

それぞれの脳内物質について本書では次のように書かれています。

カナダ人は、この幸せの物質をうまく分泌するサイクルを作っているのです。

特に、セロトニンとオキシトシンにより幸せを核にしています。

カナダ人は、仕事よりも家族や友人を大切にしていて、残業をすることはまれで、夕方はゆっくり体を休めたり、団らんの時間に使っているそうです。

また日常的に体重管理をしたり、健康を維持することに意識を向けています。

一方で日本人の場合は、ドーパミン的幸せを追い求める傾向があります。

日本では、いい学校に入り、良い会社に入って、高い給料をもらうことがよしとされる風潮があります。

そのため、多少体の調子が悪くても出社をしたり、家族や友人との時間を犠牲にして働く人も多くいます。

そういった中で働いていると当然ストレスが溜まります。

そして、そのストレスを解消するために、買い物をしたり、ギャンブルをするという人も多いと思います。

確かに欲しいものを買ったときは確かに幸せを感じるかもしれません。

しかし、ドーパミン的幸せの効果は長続きせず、すぐに下がるようになります。

そして、またドーパミン的幸せを求めて、買い物やギャンブルを繰り返すようになってしまいます。

このように、オキシトシン的幸せやドーパミン的幸せをないがしろにして、ドーパミン的幸せばかり追いかけていると、永遠にお金を貯めることができません。

もちろん、カナダ人もドーパミン的幸せを得るために、お金を使うこともあります。

ですが、それはオキシトシン的幸せとセロトニンん的幸せという土台をしっかりと確立しているので、ドーパミン的幸せを追い求めて浪費をすることはありません。

だからこそ、幸せに生活を送りつつ、しっかりと資産形成も出来るのだと思います。

そのため、我々日本人もカナダ人のように幸福度と資産を増やすためには、まずはオキシトシン的幸せとドーパミン的幸せを追い求めるようにすることが大切です。

繰り返しにはなりますが、この2つの土台をしっかりと固めたうえで、最後にドーパミン的幸せを求めましょう。

そうすることで、無駄なことにお金を使うことが減り、自然と資産形成に使えるお金を増やすことができます。

では最後に、本書で推奨されている投資の方法について紹介していきます。

S＆P500に積み立てろ

本書では、つみたてNISAが資産形成の最強の武器であると書かれています。

つみたてNISAなんて今さら、、、なんて思う方もいるかもしれません。

しかし、2021年度末の時点でつみたてNISAの口座を開設しているのは、人口の5％しかいなかったそうです。

さらに日本証券業協会の調べてでは、口座を開設しても30％は口座を開設しただけで残高は0だそうです。

そのため、積立NISAが資産形成において最強であることは知っていたとしても、実際にそれを活用している人はほとんどいないのです。

中には、投資は難しそうと感じる方もいるかもしれません。

しかし、積立NISAなら簡単に口座を開設することができ、一度購入したら毎月自動で積み立ててくれるので、最初に少しだけやることがあるだけで、後は何もしなくていいのです。

私も少し前から積立NISAを始めていますが、たまに気が向いたときに残高を確認するだけで何もしません。

何もする必要はなく、自動的に毎月積み立てて、資産が増えていくので積立NISAは最強なのです。

では積立NISAで何を購入すればいいのか？

本書では、S&P500連動商品がオススメされています。

S&P500はアメリカの主要500社をまとめた株価の指数です。

S&P500に連動した投資信託を購入することで、少額から主要500社に分散投資をすることができます。

では、なぜアメリカの主要500社に投資をするのが良いのか？

本書では、次のをアメリカ株に投資するべき理由としてあげています。

本書では、それぞれの理由について詳しく解説されているので、ぜひ読んでみて下さい。

実際に、S＆P500に連動した投資信託の平均利回りである7％で計算すると、毎月5万円を積み立てた場合、20年間で元本1200万円が2537万円になります。

そして、30年間続けた場合は、5847万円、40年間続けた場合は1億2357万円になります。

もし毎月10万円を積み立てることができれば、30年間で1億2000万円に到達します。

そのため、特に難しいことはしなくても、毎月積み立てるだけで億り人になることができるのです。

そして本書では、手数料が安い楽天証券かSBI証券で積み立てることがオススメされています。

具体的には、それぞれ次の商品がオススメされています。

私はこの中から、eMAXIS Slim全世界株式（オール・カントリー）に毎月積み立てています。

これまで、積立NISAは知っていたけど、まだ何もしていなかったという方は、ぜひこの機会に始めてみて下さい。

また、NISAは2024年に改定されます。

改定のポイントについては、以前あげた『日経マネーと正直FPが考え抜いた！まとわない新NISA投資術』の紹介動画で解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみて下さい！

そのため、幸福度も資産も高める方法を知りたいという方は、ぜひ本書を読んでみて下さい！

ではでは。