今回は、箕輪厚介さん著の『怪獣人間の手懐け方』を紹介していきます。
本書は、特別な才能はない、でも人生を変えたいと、大きなことを成し遂げたいと思っている方に役立つ1冊です。
これまで、『たった一人の熱狂』『多動力』『メモの魔術』など、多くのベストセラーを連発してきた編集者である箕輪さんにも、特別な才能はないそうです。
そんなのただの謙遜だと思われるかもしれません。
しかし、勉強は中の上で、大学も一浪して入り、就職先が決まらず留年もされています。
2度目の就活で何とか老舗の出版社である双葉社に入社するも、ダメダメのサラリーマンだったそうです。
そんな箕輪さんが、人生を変えることができたのは、ヤバい人、怪獣人間に近づいたからです。
そこで本書では、人生を変える怪獣人間のどう出会い、どう関わって仕事を進めていけばいいのかについて書かれています。
この記事では、本書の中から怪獣人間とは何なのか、怪獣人間と関わるメリット、そして怪獣人間と関わるうえで大切な人間関係の三角形を紹介していきます!
怪獣人間の手懐け方の要約
怪獣人間とは?
怪獣人間は、一般的な常識や倫理、世間の空気に従わず、自分で決定して動いていきます。
そのため、多くの人が無理だと思っていることでも、怪獣人間なら思いつきで行動することができ、世界を変えていくことができます。
今では、ほとんどの人が当たり前のように持っているスマホだって、ガラケーが当たり前だった当初は、誰がこんなもの使うんだと言われていました。
しかし、スティーブジョブズがその当たり前を変えて、逆にスマホを持つことを当たり前にしました。
このような怪獣人間には努力してなれるものではなく、生まれつきの才能であると本書では書かれています。
ホリエモンさんや、エイベックスの松浦さん、ソフトバンクの孫さんのような怪獣人間は、常識の範囲から大きくはみだしており、努力するだけでは到達できない領域なのです。
そして、常識から外れているからこそ、普通の人にとっては怖い人なのです。
怪獣人間は、何をするか分かりません。
普通の人の当たり前を突き破って、動いてきます。
何をしてくるか分からないず、予測不可能だからこそ怖いのです。
では、箕輪さんがそんな危ない怪獣人間とかかわるのはなぜか?
続いては、怪獣人間とかかわるメリットについて紹介していきます。
怪獣人間と関わるメリット
本書では怪獣人間と関わるメリットがいくつか紹介されています。
その中でも個人的に、自分の限界値が大きく引き上げられるというのが一番のメリットだと思いました。
怪獣人間の働き方は、多くの人からすると異常です。
仕事をこなすスピード、決断の速さ、人と会う回数など、全てが異常なのです。
実際にホリエモンさんは、ベンチプレスの間に息を切らしながらスマホで仕事をしていたそうです。
それを見た箕輪さんは、当初は異常だと思っていました。
ですが今は箕輪さんもフットサルをしながらズーム会議をしており、当時異常だと感じていた頃が懐かしくなっているそうです。
私たちは、自分今の環境を当たり前だと思ってしまいます。
スポーツでも、弱小校であればサボるのが当たり前ですし、みんながプロを目指すような強豪校であれば、自ずと厳しい練習をするのが当たり前になります。
怪獣人間は、世の中の常識や決まり事にそのまま従うことはしません。
「そういうものだよね」と当たり前だと思われているものに対しても、独自の目線で「そうじゃないんじゃないか」と疑問を持ちます。
そのため、怪獣人間と一緒にいることで、あらゆる当たり前が当たり前でもなんでもないと思えるようになります。
皆さんの会社にも、ルールや仕事の流れで当たり前なことはあると思います。
イベントを企画するなら、何日前までに申請をしなくてはいけない、材料の入荷には何日間かかるなど。
ですが、怪獣人間は無理だからやるんだといって、その当たり前を突き破ってきます。
そういった怪獣人間と一緒に働いていると、普通の人はもちろん、会社の中ですごいと言われているような人でさえ、スローモーションに見えてしまうくらい、自分を引き上げることができるのです。
もちろん、そういった人たちと働くということは、世間で言われているワークライフバランスは失うことになります。
24時間365日仕事をするくらいの勢いがないと渡り合えないと思います。
しかし、本気で自分を変えたい、普通の人では見られない景色を見たいと考えている方は、怪獣人間がいる環境に飛び込むことが近道になります。
人間関係の三角形を持て!
本書では、興味、目的、自分の三角形が怪獣人間と一緒に仕事をする上で大切であると書かれています。
これは、箕輪さんが様々な怪獣人間と関わる中で編み出したキュ曲の三角形です。
まず最初に大切な要素が興味です。
相手に興味を持つことができなければ、関係を始めることはできません。
相手のことが好きだからこそ、頑張れるし、その才能を信じることができます。
そこで、相手のことを興味を持ち、好きになり、関係を作るためには、相手のことを想像し切る必要があります。
その人を自分に憑依させたかのように考える、憑依レベルの分析をして、その人以上にその人の気持ちや考え方を想像するのです。
人は、自分以上に自分のことを分かってくれると感じた時に信頼します。
そのため、相手のことを想像し切り、相手が直接言葉にしていない、真の気持ちや考えを引き出すことができれば、怪獣人間でも信頼してくれるようになるのです。
また、世の中の仕事は基本的に、全て人を知ることであると本書では書かれています。
人間を知って統治するのが政治家、古くは宗教家。「人間とは何か」を捉えてサービスに落とし込むのがビジネス。それを作品に昇華するのが作家やアーティスト。
そして、人を知る力を養うためには、先ほど紹介した憑依レベルの分析のように、相手の気持ちを想像する必要があります。
また本書では、小説を読むこともオススメされています。
小説は映画とは違って、自分のペースで読み進めることができ、登場人物が何を考えているのかと想像しながら読むことができます。
そうすることで、人を知る力を養うことができ、怪獣人間からの信頼を勝ち取ることができるようになります。
続いて2つめの要素が目的です。
怪獣人間に興味を持つだけでは、ただのファンで終わってしまい、怪獣人間にとって都合のいい人になってしまいます。
だからこそ、目的を見失わないことが大切なのです。
あくまでも仕事の関係であることを見失ってはいけません。
仕事で成果をあげることができなければ、せっかく作った関係も長続きはせずに消滅してしまいます。
そして、この目的を達成するためには、同じ船に乗ることが大切であると本書では書かれています。
同じ船に乗って、同じ島を目指すような感覚がないと、深い関係は作れないし、大きな成果をあげることができません。
相手が徹夜をして原稿を書いてくれているなら、こっちも寝ないで併走するくらいのことをしなくてはいけません。
また怪獣人間からメッセージが来ても、休みだから週明けに返信しますでは、一緒に仕事を進めることはできないのです。
怪獣人間と一緒に仕事をして圧倒的な結果を出したいなら、普通の人の働き方や幸せは捨てて、成果を出すことに注力しなくてはいけません。
そうすることで、徐々に怪獣人間に「お前のための頑張ろう」と思ってもらえるようになるのです。
そして3つ目の要素が自分を持つです。
怪獣人間に支配されすぎると、心身ともに疲弊して、人生がめちゃくちゃになってしまいます。
そのため、90%は怪獣人間に染まるとしても、10%は染まらない自分を持つことが大切です。
そのためには、自分のスタンスを明確にすることが大切です。
そして怪獣人間と接する時も、自分のスタンスはこうだと言えること、もし言えなくても腹の中では持っておくことが強みになります。
この人間関係の三角形は、普段の仕事でもとても役立つことだと思います。
怪獣人間とまではいかなくても、自分よりも偉い人や、周りからスゴイと思われているが、とっつきにくい人もいると思います。
特にそういった人と仕事を進めることになったら、またはそういった人と仕事を一緒にしたいなら、この人間関係の三角形を活用が役立つと思います。
本書ではこの記事では紹介しきれていない、怪獣人間とのかかわり方、また見つけ方についても書かれています。
そのため、たくさんの著名人と仕事をしている箕輪さんの働き方を知りたいという方や、自分も怪獣人間と一緒に働いて圧倒的な結果を出したいと考えている方は、ぜひ本書読んでみて下さい!
ではでは