今回は、前野隆司さん著の『幸せに働くための30の習慣』を紹介していきます。
皆さんは、幸せに働くことができているでしょうか?
おそらく、中には幸せに働くことができていない、毎日が辛いという方もいると思います。
本書はそういった方におすすめの1冊です!
本書の著者である前野さんは、幸福学の第一人者として、幸せに関する研究をされています。
本書は、そんな著者によって幸せに働くための習慣が30個も紹介されています。
この記事では、その本書の中からまず幸せな人はどんな人なのか、そして幸せに働くための個人できる習慣を3つ紹介していきます!
幸せに働くための30の習慣
どんな人が幸せなのか?
本書では、幸せな人の特徴について、次のように書かれています。
幸せに研究は1980年代から世界中の心理学者によって行われてきました。
その結果、どんな人が幸せなのかがかなり詳細までわかっています。
私の研究結果でいうと、「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「ありのままに」(幸せの4つの因子)の強い人が幸せな人です。
『幸せに働くための30の習慣』より
まずやってみようとは、やりがいや目標が明確になっており、主体性があり、成長意欲がある状態です。
逆に、やらされていたり、やる気がない状態では、当然幸せとは言えません。
本書でも紹介されていますが、幸せな会社として有名な、西精工では、社員の90%が月曜に会社に行きたくてたまらないと答えるそうです。
続いてありがとうとは、つながりと感謝の因子です。
一緒に働いている人に感謝をしたり、他者を思いやること、そして仲間との間に信頼関係があることが、幸せになります。
3つ目の幸せ因子である「なんとかなる」は、前向きで楽観的であることです。
前向きで楽観的であるからこそ、いろんなことに挑戦することができるようになります。
最後に4つ目の因子が「ありのまま」とは、人の目を気にせずに、自分らしくいるということです。
人はどうしても他人と比較してしまうものです。
ですが幸せになるためには、他人との比較ではなく、自分の個性や強みを理解して、それを磨いていくことで、自分に自信を持つことが、幸せに働くためには大切なことです。
以上、ここまで幸せな人の特徴について紹介してきました。
では、続いてはこの4つの幸せ因子を強くするための習慣を3つ厳選して紹介していきます!
嫌な出来事をポジティブに変換する
上司が怒りっぽい、部下がやる気を出してくれないなど、仕事をしていれば嫌なことはあると思います。
もしかしたら、嫌なことしかなく、いつも同僚とグチを言い合っているなんて方もいるかもしれません。
そのような状態では、自分は恵まれていない、自分は不幸なんだと、どんどんネガティブな方向へ進んでしまいます。
ですが、ネガティブな出来事は、全て自分次第でポジティブに変換することができるのです。
怒りっぽい上司だって、それだけ情熱的に仕事をしていると考えることができます。
またやる気のない部下に対しても、上司としてのマネジメントの勉強になった、やる気を引き出すコツを学ぶことで、自分のモチベーション管理の役に立ったなど、良い面に目を向けることで、ポジティブに変換することができます。
そのように、嫌な出来事をポジティブに変換することができれば、自分の機嫌を自分でとれるようになります。
そして、ご機嫌な気分は周囲にも影響するため、周りの機嫌も良くなり、職場の人間関係を良くすることもできます。
このように、嫌な出来事をポジティブに変換することは、自分の考え方次第で簡単にできることですが、効果は絶大なのです。
とはいえ中には、自分はネガティブ思考だからポジティブに変換することはできないよと思われるかもしれません。
ですが、ネガティブな思考もポジティブな思考も、実は癖みたいなものなのです。
自分はネガティブな人間だからと思い込んでしまい、常にネガティブな方へ考えてしまうからこそ、それが癖になってしまっているのです。
脳は、自分が幸せに振る舞うと、それに騙されて本当に幸せを感じるようになります。
そのため、今はネガティブに考えが偏ってしまっていても、少しずつポジティブに変換していくことで、だんだんと幸せを感じるようになり、ポジティブな思考を癖づけることができるようになります。
とはいえ、最初から全てをポジティブに変換することは難しいと思いますので、自分がネガティブな思考に陥ってしまっているな気づた時に、一度深呼吸をしてポジティブに変換できないかを考えてみてください!
仕事と自宅以外で過ごす時間を持つ
平日は仕事で休みの日は家でダラダラする毎日が続いているという方もいるかもしれません。
その結果、自分の人生は楽しいことがない、やりたいこともなく、仕事と家の繰り返しで退屈だと感じてしまっているかもしれません。
そうなってしまうと、仕事もやる気がでず、ただ終わらせることだけが目的になってしまい、幸せに働くということはできなくなってしまいます。
そこで、必要になってくるのが自分を理解するということです。
自分が何に幸せを感じて、何を生きがいとしているのかが分かれば、楽しく生きることができ、幸せには働くことにつながります。
ですが、自分を理解することは簡単なことではありません。
自分を理解することができていれば、今退屈な日々を送っていないはずです。
では、自分を理解するためには、どうすればいいのか?
本書では、多様な経験をすることが自分を理解するために有効な手段であると書かれています。
同じ環境で同じことを続けていると、慣れてきてしまい、どうしても退屈になってしまいます。
だからこそ、副業に挑戦したり、ボランティアをする、新しい趣味を持つなど、普段とは違う刺激を自分に与えてあげることが大切なのです。
そして、多様な経験をする中で、自分が楽しいと思えるものが見つかったら、「なぜ自分はそれを楽しいと思えるのか?」をなぜを繰り返し問いていきましょう。
逆に思ったよりも楽しくなかったものや、もうやりたくないものが見つかれば、なぜやりたくないと感じたのかものが考えていきましょう。
それを繰り返していくことで、だんだんと自分はどういった人間なのか、また、自分はどういったことに幸せを感じるのかがわかってくるようになります。
そのような、自分の軸が見えてくると、自分が何をしたいのかがわかってくるため、なんとなく仕事と家の繰り返しの日々から抜け出すことができます。
実際に私は息子のサッカーチームのコーチになったことで、新たな自分を発見することができました。
最初は子供の練習を側から観戦しているだけでしたが、ちょっとしたことがきっかけでコーチに挑戦してみたところ、子供と一緒にサッカーをするのがとても楽しく、自分は子供と関わるのが好きなんだなと気づくことができました。
思い返すと、小学6年生の時は小学1年生の面倒を良くみていたり、大学生の時にバイトで働いていた個別塾でも、楽しみながら働いていました。
そんな過去の経験も思い出しながら、自分のことを理解することができたので、筋肉痛など体はきついですが、心では全力で楽しむことができ、とても充実した時間を過ごすことができています。
私が過去に紹介した『残酷すぎる幸せとお金の経済学』では、50歳前後で幸福度が最も低くなると書かれていました。
50歳くらいになると、親の介護があったり、仕事では中間管理職になることでストレスが増えるため、幸福度が下がってしまいます。
さらには、20代や30代では、自分には選択肢がある、自分には可能性があると信じることができていたのに、50代になると自分の限界が見えてきてしまい、諦めや手放しが生じてしまいます。
その時に、自分がどんな人間なのか、何に幸せを感じるのかということを知っておかないと、ただ不幸な50代を送ることになってしまいます。
そうならないためにも、今のうちから多様な経験を通して、自分を理解しておくことが、仕事に限らず、人生を幸せに生きるために必要なことだと思います。
自分で目標を立てる
皆さんは、仕事の目標を自分で立てているでしょうか?
おそらく、会社や上司から言われて、仕方なく目標を立てているという方も多いのではないでしょうか?
ですが、幸せな会社では、目標は自分で決めようというスタンスのところが多いそうです。
皆さんも経験があると思いますが、他人から押し付けられた目標を頑張って達成しようと努力することは難しいと思います。
目標は自分で決めるからこそ、責任感が生まれ、主体的に動くことができるのです。
その結果、成果を上げることができ、充実感を味わうことができます。
そのため、目標は会社で決められているものに加えて、自分で立てるようにしましょう。
本書では、目標を立てるときは、自己成長と他者貢献の2つに意識すると良いと書かれています。
まず自己成長とは、スキルの成長と人間としての成長の2つを指しています。
この2つの成長は、周りからの評価と自分の成長実感の2つで実感することができます。
しかし、周りや職場からの評価ばかりを重視し過ぎてしまうと、評価されるための頑張るという状態になってしまい、主体的ではなくなってしまいます。
自分は頑張ったと感じたとしても、周りはそれに対して必ず評価をしてくれるとは限りません。
周りから評価してもらうために頑張ろうとすると、評価してもらえなかった時に、不満を感じてしまいます。
それでは、幸せに働くことはできません。
そのため重視するべきなのは、自分が成長を実感できることであり、自分が成長したいと思えることが重要なのです。
本書でも、評価されるためにやっているわけではないけど、評価もされている状態が良いバランスなのではないかと書かれています。
続いて、他者貢献についてですが、職種によっては考えるのが難しい場合もあるかもしれません。
販売職など、お客様と直接関わる仕事であれば、お客様の役に立てるようにと、他者貢献を考えやすいです。
一方で、バックオフィスや製造などは、お客様と直接関わっているわけではないため、他者貢献は考えづらいかもしれません。
ですが、どの仕事だって、それによって助かる人はいます。
また製造の仕事をしてくれる人がいなければ、商品を作ることができず、お客様がその商品を買うことができません。
そのため、どんな仕事だってお客様にはつながっており、幸せな会社で働く社員は、職種に問わず、本気でお客様の役に立ちたいと思いながら働いているのです。
ですので、目標を立てる時には、視野を広くして 、自分の仕事のどの部分が人の役に立っているのかを考えてみてください!
本書では、この記事では紹介しきれていない幸せに働くための習慣がまだまだ紹介されています。
そのため、働くことが辛いと感じている方や、自分の人生は退屈だと感じてしまっているという方は、ぜひ本書を読んで、幸せに働くための習慣を実践してみてください!
ではでは。