今回は、エマ・ヘップバーン氏著の『幸せスイッチをオンにするメンタルの取扱説明書』を紹介していきます。
皆さんは、今の自分は幸せなんだろうかと不安になる、自分は不幸だと思ってしまうといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方が幸せになれるための方法が書かれています!
本書では、臨床心理士である著者によって、幸せを感じやすくなるためのコツがたくさん紹介されています。
この記事では、その本書の中から多くの人が陥りがちな幸せに関する誤解について、私たちを幸せにしてくれるもの、そして幸せスイッチをオンにする方法を紹介していきます!
幸せスイッチをオンにするメンタルの取扱説明書の要約
陥りがちな幸せについての誤解
皆さんは、幸せとはなんだと思いますか?
私たちが持っている幸せについての価値観は、周りの人たちとの会話、SNSやテレビなどの様々なメディアなどの影響を受けて形成されています。
そして、私たちが周りから受け取るメッセージには、「幸せとはこういうものだ」という幸福神話が溢れています。
この幸福神話に騙されてしまうと、〇〇ではないから自分は不幸だと決めつけるようになってしまいます。
また幸福神話を実現したとしても、思っていたよりも幸せになることができず、自分は幸せになれないと感じてしまう可能性があります。
そのため、まずはこの世に蔓延る幸福神話とは何かを知って、その考えに陥られらないようにすることが大切です。
本書では、6つの幸福神話について紹介されていますが、この記事ではその中から3つを厳選して 紹介していきます。
①幸せは続くよ、どこまでも
②どうせあの人は生まれつき幸せ体質だから
③幸せとは悲しみや苦痛をいっさい感じないことだ
『幸せスイッチをオンにするメンタルの取扱説明書』より
まずは①幸せは続くよ、どこまでもです。
皆さんは、結婚をしたら、この職業に就いたら、いくら稼げたらなど、ある到達点に到達してしまえば、永遠に幸せになれると思っていないでしょうか?
よく幼少期に聞いていたであろうおとぎ話には、それからずっと二人は幸せに暮らしましたとさのような終わり方をするものが多くあります。
ですが、実際には夢に思い描いた到達点に到達することができても、さほど変わりません。
もちろん到達した瞬間は幸せを感じると思います。
しかしその後も同じ幸せが続くということはなく、パートナーと喧嘩をしたり、仕事で失敗したりなど、辛い時期は訪れます。
またこの考え方では、幸せになることを将来までお預けしていることになり、今幸せになるための行動をしなくなってしまいます。
夢や目標をもつことはとても大切なことです。
ですが、そのゴールのみに時間と労力を捧げてしまうと、今も将来も幸せになることができない可能性があるのです。
では続いて2つ目の幸福神話は、②どうせあの人は生まれつき幸せ体質だからです。
自分はネガティブな人間だから幸せになれない、あの人はポジティブな人だから毎日幸せに生きている。
このように考えてしまっている方もいるかもしれません。
そういった方に朗報です。
幸せになるためのスキルは、後天的に身につけることができるのです。
物事の考え方や捉え方は、幼少期の頃に育まれます。
ですが私たちの脳は幼少期から変わらないわけではありません。
大人になっても、ちゃんと脳は学習するようになっており、モノの見方は変えることができるのです。
そのため例え、今までネガティブなことばかり考えてしまっていたとしても、これからの行動次第で、幸せになるためのスキルを身につけることができるのです。
3つ目の幸福神話が③幸せとは悲しみや苦痛をいっさい感じないことです。
確かに幸せとは、ネガティブな感情が少なくポジティブな感情が多い状態です。
ですが幸せな状態とは、嫌な感情が全くない状態ではありません。
ネガティブな感情は時に役に立ちます。
例えば職場で怒りを感じることで、今の環境を改善しようと決意することができます。
また悲しみを感じることで、それまでは気づいていなかった、自分が大切にしているものに気がつくことができるかもしれません。
またポジティブな感情が必ず幸せをもたらすわけではありません。
幸せを感じるからといって、アマゾンで買い物ばかりしていては、翌月の支払日に絶望を味わうことになります。
さらに 苦しみや苦痛がいっさいない状態が幸せだと考えてしまうと、よく考えれば大したことのないことでも気になってしまい、自分が幸せであることを見失ってしまうこともあります。
大部分に意識を向けることができていれば、自分は幸せだと思うことができるのに、ほんの小さな苦痛に意識が向いてしまうばかりに、自分は幸せではないと考えてしまうのは、とても勿体無いことだと思います。
ここまで、多くの人が陥ってしまう幸福神話について紹介してきました。
続いては、私たちを幸せにしてくれるものとは何なのかについて紹介していきます。
私たちを幸せにしてくれるものとは何か?
皆さんは、自分を幸せにしてくれるものはなんだと思いますか?
お金でしょうか?所有物でしょうか?キャリアでしょうか?
今あげた3つを持っている人は成功している人、幸せな人というイメージがあるかもしれません。
しかし、この3つよりも長期的な幸福にはるかに大きな影響を与える要素があります。
それは、社会的つながりです。
つながりの反対は孤独ですが、ご存知の方も多い通り、孤独はストレスや健康状態の悪化を招きます。
また孤独はうつ病の大きな原因にもなると言われています。
一方で良質な人間関係を持つことができていれば、誰かと感情を共有したり、情報を交換することができます。
それによって、ストレスを発散できたり、今抱えている悩みの解決策が見つかるなど、良いことがたくさんあります。
さらに、他の人と一緒に過ごすことで、人を助け支える機会が生まれるため、人生に意味と目的が生まれます。
社会的つながりには、様々な形があります。
家族や学生時代からの友人、職場の人、同じ趣味を通じて知り合った人、または同じ苦しみを経験した人など、色んな社会的つながりがあります。
最近では、ネット上につながりを持っている方も多くいると思います。
私自身、子供が通っているサッカーチームを通じて、仲良くなったパパ友がいます。
それまでは、周りの保護者との付き合いはめんどくさく感じてしまい避けていた部分があったのですが、一人のパパ友ができたことをきっかけに色んな人と繋がることができました。
そのおかげで、子育ての悩みや子供の面白話、また子供たちと一緒にサッカーをする時間が増え、とても充実した時間を過ごすことができています。
中には、人付き合いが苦手だという方もいるかもしれません。
私も人付き合いが得意ではなく、むしろ苦手に感じていたのですが、勇気を出して話しかけてみると意外と仲良くなれることを、大人になってから学びました。
ですが必ずしも人間と接しないと幸せになれないわけではありません。
犬や猫など動物、植物とのつながりを持つことで幸せになることができます。
我が家も猫を飼っていますが、本当に毎日癒されていますし、猫がいることで、自分がトイレを掃除したり、ご飯を用意したりしなきゃと、生きる目的ができています。
そのため、仲の良い友人がいないと幸せになれないなんて思い込まずに、自分が幸せになれるつながりについて考えてみてください!
幸せスイッチをオンにする方法
幸せになるためには、当然ですが毎日良い気分、ポジティブな感情を感じることが大切です。
そんな当たり前のことですが、忙しい日々の中で、ポジティブな感情を感じることを蔑ろにしてしまっていないでしょうか?
忙しいから、自分の好きなことはできない、後でやろうと先延ばしにしてしまう。
これでは、当然幸せになることはできません。
そのため、毎日ちょっとずつでも良いので、ポジティブな感情を感じることが大切です。
ではどうすれば、ポジティブな感情を感じることができるのか?
本書では例外なくポジティブな感情を感じることができる方法がいくつか紹介されています。
この記事では、その中から3つを厳選して紹介していきます。
①動く
②緑のスペース&青のスペース
③好奇心と学び
『幸せスイッチをオンにするメンタルの取扱説明書』より
まずは動くです。
体を動かすことで脳内では、ドーパミンやセロトニンなど快感を促す物質が分泌されることで、ストレスが軽減されます。
体を動かすことで外出することが増え、人と接する機会も増えるため、幸せに近づくことができます。
さらに動くことで健康になることができるため、さらに幸福度を高めることができます。
ドーパミンは、5〜10分の軽い運動でも分泌されていると言われているので、これまで運動の習慣がなかったという方は、ぜひちょっとした隙間時間に散歩などを試してみてください。
続いて2つ目が、緑のスペース&青のスペースです。
広々とした自然の中や、水辺などで過ごすことで、ポジティブな感情を感じることができます。
そういった環境に身を置くことで、忙しい日々から抜け出すことができたり、日光を浴びることでビタミンDが分泌されるといった効果もあります。
実際に、緑が豊かな場所で15〜20分過ごすだけでも、ストレス値が低下する、気分がポジティブになることが研究からもわかっています。
特にデスクワークがメインで、自宅やオフィスに缶詰になってしまっているという方は、ぜひ毎日15分でも緑のある場所で過ごす時間を設けてみてください。
そして3つ目が好奇心と学びです。
中には、仕事で疲れているんだから、勉強なんてしたくないと思われる方もいるかもしれません。
ですが学びは良い気分を味わうのにぴったりな活動なのです。
学ぶことで達成感や充実感を味わうことができます。
また好奇心を持つことで人生が楽しくなります。
机の上に座って問題集を解くことだけが学びではありません。
私も最近、かっこいい映像の撮り方や編集の仕方を勉強するようになりましたが、少しずつスキルアップできている実感があり、とても楽しいです。
またこういったことができるようになりたいという好奇心もどんどんと湧いてきているため、仕事後の学びの時間がとても楽しいです。
社会人になってから、仕事をしてダラダラしての繰り返しになってしまっているという方は、少しでも興味の湧きそうなものを学んでみてはいかがでしょうか。
本書ではこの記事では紹介しきれていない、幸せについてまだまだ解説されています。
そのため、自分は幸せにはなれないと思い込んでしまっている方や、どうすれば幸せになれるのか知りたいという方はぜひ本書を読んでみてください!
ではでは。