今回は、細田千尋さんの著の『脳科学が教える 一瞬で心をつかむ技術』を紹介していきます!
皆さんには、周りに人が自然と集まってくる人が羨ましいと感じたり、相手との関係を築くのが苦手と感じることはないでしょうか?
本書は、そういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である細田さんは、東北大学の認知行動科学研究分野准教授としてご活躍されています。
本書では、そんな著者によって、脳科学的に正しい、相手に心をつかむための方法について解説されています。
この記事では、その本書の中から、2つの物質を分泌させろ、相手を主役にする話し方、相手の承認欲求を満たす話し方の3つについて紹介していきます!
脳科学が教える一瞬で心をつかむ技術の要約
2つの物質を分泌させろ
人が誰かに魅了されているとき、様々な脳内物質が分泌されています。
その中でも重要なのが、ドーパミンとオキシトシンです。
この2つの脳内物質は幸せホルモンと呼ばれていますが、ドーパミンは興奮を伴うとき、オキシトシンは安心感を伴う時に多く分泌されます。
そのため、相手に興奮と安心感を与えられる人が、人の心をつかむことができるのです。
そこで、本書では、ドーパミンとオキシトシンの2つの物質を分泌させる方法として、次の3つが紹介されています。
①相手の話をよく聞く
②握手する
③相手の名前を呼ぶ
『一瞬で心をつかむ技術』より
まず、相手の話をよく聞くことで、ドーパミンの分泌を促すことができます。
人は、誰よりも自分自身のことが1番好きなのです。
そして、他者から認めてもらったり、愛されたがっているのです。
実際に行われた実験でも、自分自身が褒められたり、自分自身を見るだけでも、ドーパミンの分泌に関わる報酬系が活動することがわかっています。
そのため、相手の話をよく聞くことで、相手のことを認めていることを伝えることで、ドーパミンを分泌させることができるのです。
さらに、頷いたり、相槌を打つことで、相手に「ちゃんと話を聞いてくれている」と安心感を与えることもできます。
続いて、握手をするなどのスキンシップによって、オキシトシンを分泌させることができます。
スキンシップといっても、無理に相手の体に触れる必要はありません。
目を見つめ合っているだけでも、オキシトシンの分泌を促すことができるのです。
そのため、相手の目を見ることを意識したり、自然な形で握手をするなどスキンシップをすることが大切です。
最後に、相手の名前を呼ぶことでも、ドーパミンやオキシトシンの分泌を促すことができます。
日本では、職場でファーストネームで呼び合うことは、あまりないと思います。
そこで、あえてファーストネームで呼ぶことで、呼ばれた側は、自分だけが特に強調されたり、自分のことをはっきりと認識してくれていると錯覚し、名前を呼んでくれた相手に好感を抱きやすくなるのです。
また、ある化粧品会社が行った調査では、ファーストネームで呼ばれることで、オキシトシンが増加したという結果も出ています。
さらに、ストレスホルモンであるコルチゾールが減少したという結果も出ており、相手の名前を呼ぶことは、相手の心をつかむために、かなり効果的な方法なのです。
以上、ドーパミンとオキシトシンの分泌を促す3つの方法を紹介しました。
どれも取り入れやすいものだと思いますので、普段の会話の中で意識してみてください!
相手を主役にする話し方
先ほども触れたように、人は他人から認められたい、自分の話を聞いてほしいという欲求があります。
そのため、相手の話をよく聞くことで、ドーパミンとオキシトシンの分泌を促すことができ、心をつかむことができます。
そこで、相手の話をよく聞くことの効果をさらに高めるためには、次の3つのポイントを意識しましょう。
①相手の話の腰を折らない
②相手に関心を持っていることを示す
③話題の中心を「相手が話したいこと」に固定する
『一瞬で心をつかむ技術』より
まず①相手の話の腰を折らないは、当然のように思えるかもしれませんが、意外と多くの人が相手の話の腰をおって、自分の話をしてしまっています。
皆さんは、自分が話しているときに、相手から頻繁に質問を入れられたり、話題を変えられて、自分の話をさえぎられてしまったら、相手に対して良い印象は持たないと思います。
それは相手も同じことであり、相手に気持ちよくしゃべらせるためには、相手の話を途中でさえぎるのではなく、相手の話を促進するために、相槌や合いの手を入れていきましょう。
続いて、2つの目のポイントである、②相手に関心を持っていることを示すには、顔や、声、体全体の表情を使ってリアクションをすることが大切です。
相手の話をよく聞くといっても、表情がぶっきらぼうで興味がなさそうであったり、「そうなんですね」といった合いの手が棒読みだと、相手に不快感を与えてしまいます。
そのため、笑顔を意識したり、身振りや手振りを加えてリアクションをすることで、相手に興味や関心を持っていることを伝えましょう。
ここまで紹介してきた2つのポイントは、相手に気持ちよく話してもらうためのものです。
どちらも大切なポイントですが、実際の会話では、ずっと相手に話してもらうことは難しいです。
そこで、3つ目のポイントである、③話題の中心を「相手が話したいこと」に固定することを意識していきましょう。
話題の中心を相手が話したいことに固定するためには、相手を思いやる言葉をかけて、共感を示すことが大切です。
例えば、同僚から「昨日は11時まで残業してたんだよ、、、」と声をかけられたら、「11時まで残業していたの!?それは大変だったね」のように、返答していきいます。
そうすると、11時まで残業していて大変だったという、相手が伝えたかったことに共感を示すことができ、また会話の内容を変えることなく、固定することができます。
以上、ここまで紹介してきた3つのポイントを意識して会話をすることで、相手に「あなたの話を聞いていますよ」と伝えることができ、相手に好意をもってもらえるようになります。
相手の承認欲求を満たす話し方
人は誰しも他人から認めてもらいたいという承認欲求を持っています。
そのため、相手の承認欲求を上手に満たすことができると、相手から強く信頼されるようになるのです。
そこで本書では、相手を承認する方法は、次の5つに分類できると書かれています。
①存在承認
②感情承認
③行動承認
④結果承認
⑤意見承認
『一瞬で心をつかむ技術』より
まず存在承認とは、相手の存在そのものを認めることです。
相手の存在を認めるためには、挨拶をする時に、いったん作業をやめて、相手の顔ちゃんとみて挨拶をしたり、相手のちょっとした変化に気づいて声をかけるといったことが効果的です。
続いて感情承認とは、相手の気持ちをありのままに認めることです。
ここで大事なのは、相手の気持ちをいい悪いで判断するのではなく、そのまま認めてあげることです。
例えば、仕事でトラブルがあり大変そうな部下をみて、「ここが踏ん張りどころだから、頑張ろう」と元気つけようとするのは、感情承認ではありません。
「トラブルがあって辛いね」など、相手の感情をナレーションしてあげることが大切です。
続いて行動承認とは、相手のプロセスや努力を認めることです。
結果や成果ではなく、相手の普段の行動や、目標に向けて頑張っている過程を認めてあげることが大切です。
行動承認のポイントは、相手の行動を評価するのではなく、認めてあげることです。
「毎日〇〇してえらいですね」といった言葉かけは、相手の行動を評価していることになり、相手からしたら、自分の行動を評価されるのは、あまり気持ちがよくないこともあります。
そのため、評価するのではなく、「いつも会議の準備を率先してやってくれていますね」のように、相手の行動を認める表現を心がけていきましょう。
続いて結果承認は、結果や成果を認めることです。
行動承認と同じように、結果や成果に評価を下すのではなく、そのまま認めることが大切です。
最後に意見承認とは、相手の意見や考え方を認めることです。
人は自分とは違う意見があると、「そうは思わないけどな」とどうしても対立してしまうものです。
しかし、対立してしまっては、相手は自分が承認されていないと感じてしまいます。
そのため、自分とは合わない意見が出てきた時には、「そんな考え方もあるんですね」「〇〇さんは、そのように考えていたんだね」と、相手の意見を認めることが大切です。
以上が相手を承認する5つの方法です。
ぜひ、この5つの方法で、普段から相手の承認欲求を満たすことを意識してみてください!
本書では、この記事では紹介しきれていない、相手の心を一瞬でつかむための技術がまだまだ紹介されています。
そのため、相手を魅了できる人になりたい、周りから好かれる人になりたいという方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。