今回は、鶴野充茂さん著の『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』を紹介していきます。
皆さんには、説明することが苦手、伝えたいことがうまく伝わらないことが多いといった悩みはないでしょうか?
本書はそういった方に役立つ1冊です!
本書の著者である鶴野さんは、コミュニケーションの専門家として、メディアやプレゼンなど多岐にわたってご活躍され、60万部超えのベストセラーとなった、「頭のいい説明すぐできるコツ」など、数多くの書籍を書かれています。
本書では、そんな著者によって、説明が上手な人がやっていることと、下手な人がやってしまっていることがまとめられています。
この記事では、その本書の中から、できる人はクリアなことから話す、できない人は丁寧に説明する、できない人はたとえ話をするの3つについて紹介していきます!
上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣の要約
できる人はクリアなところから話す
はっきりと決まっていないところがあって、まとまっていないのに、会議で説明を求められてしまう。
こんな時、皆さんはどのように説明をしますか?
上手に説明ができない人は、こういったときに、モヤモヤから話してしまいます。
例えば、上司から予算の使い道について会議で説明を求められたとき、「予算の使い道については、まだ詳しくは決まっていない状態でして、各部署への割り当ても、まだ詰められていない状態でして、、、」のように、完全に決まっていないという事を、とにかく話してしまいます。
これは、説明する本人が、まだ決まっていない事を気にしすぎてしまうあまり、決まっていない事を最初に伝えることで、不安を軽減しようとするために起こってしまいます。
説明する本人としては、自分を守るために、モヤモヤから話してしまいますが、説明を聴く側としては、状況が理解しづらくなってしまいます。
それは、不明確な情報から話し始めてしまうと、聞く側は話の全体像を理解しづらくなってしまう上に、何が重要な情報なのか分かりづらくなってしまうからです。
だからこそ、説明ができる人は、まずはクリアになっている部分から話し始めるのです。
例えば、「予算の使い道について、決定事項から順に話していきます」のように、決まっていることから説明することで、聞き手は、今どのような状況なのかを理解しながら話を聞くことができます。
そこで、クリアになっている情報から話せるようになるためには、次の3つのポイントを意識していきましょう。
①情報を確定情報と未確定情報に明確に区別して、確定情報を重要度順にする
②話の順番を考え、最も重要で明らかな情報から始める
③モヤモヤに対する不安や違和感を認識しつつ、それを切り離す習慣をつける
『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』より
モヤモヤしている部分から、だらだら話してしまうことに心当たりがある方は、ぜひ、この3つのポイントを意識して、情報を整理して、説明を考えてみてください!
できない人は丁寧に説明する
説明ができない人は、情報を一つ一つ網羅的に説明をしようとしてしまいます。
例えば、新人に仕事を教えるときにも、漏れがないようにと、全てをだらだらと説明してしまい、聞く側にとっては情報過多になってしまい、何が重要なのかがわからなくなってしまいます。
また、誰だって聞く側のときは同じだと思いますが、相手に長々と説明されてしまうと、聞く気が薄れていってしまいます。
相手のためを思って、丁寧に説明をしようとしている人もいるかもしれませんが、残念ながらそれは正解ではないのです。
そこで、説明が上手にできる人は、相手の疑問に答えることを意識して説明をしています。
相手がどんなことを知りたがっているのか、またどんなことがわからないのかを考えた上で、相手が知るべき情報や知りたがっている情報を厳選します。
新人が仕事の進め方で知りたいのは、おおまかなステップと、最も気をつけるべきポイントだと思います。
その点を簡潔に説明してあげることで、聞く側にとって、理解のしやすい内容になります。
そのため、細かく丁寧に説明しようとしてしまったら、相手が知らなくては困ることに内容を絞って考えてみてください。
もし、自分が重要だと思った内容を話した上で、相手が他の内容を知りたがっていたら、「他に聞きたいことはありますか?」と聞くようにしましょう。
その相手からでた質問に答えることで、相手は知りたい情報を手に入れることができ、あなたはだらだらと説明する必要がなくなるのです。
これまで、説明が長くなりすぎてしまっていたという方は、網羅的に説明するのではなく、相手が知らないと困る内容に絞って説明することを意識してみてください!
できない人はたとえ話をする
相手にうまく伝えられないときに、たとえ話を使うことがあると思います。
そのため、たとえ話ができる人は、説明が上手にできる人だと思われるかもしれません。
ですが、実際にはその逆で、たとえ話は相手には伝わりづらい場合が多いのです。
本書に載っている例ですが、相手にヨガスクールを勧めるとき、「ヨガは、まるで川の流れのようなものなんだ」と言っても、人によってイメージする川の流れは違います。
ゆっくり流れる川をイメージする人もいれば、速く流れる川をイメージする人もいます。
そのため、話し手と聞き手で違うイメージを持っていると、話し手が伝えたいことが聞き手に伝わらなくなってしまいます。
そこで上手に説明ができる人は、たとえ話ではなく、似た経験を相手に聞くようにします。
先ほどのヨガスクールの例をもとに考えると、まず相手に「これまで体や心の調子を整えるために、どんなことをしてきたの?」と聞きます。
体の調子を整えるために、ランニングをしたんだけど、辛くてやめてしまったという回答があれば、「自宅でもできて、短時間でできるものもあるよ」と伝えることができれば、相手にとってのヨガのメリットを伝えることができます。
このように、説明が上手な人は、無理にたとえ話を使って、伝えようとするのではなく、まず相手に似た経験を聞き出して、その回答をもとに説明を組み立てていくため、聞き手にわかりやすく説明することができるのです。
そのため、ぜひ皆さんも、相手に理解してもらうためにたとえ話を使うのではなく、相手から似た経験を聞き出して、それをもとに説明を組み立てるようにしてみてください!
本書では、この記事では紹介しきれていない、説明が上手にできる人とできない人の習慣について、まだまだ書かれています。
そのため、うまく相手に伝えたいことが伝わらないと悩んでいる方は、ぜひ本書を読んでみてください!
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ではでは。